...一人は端然と控へたままで...
薄田泣菫 「茶話」
...三人は端然として大仏の如く構へてゐる総長の面前に...
辰野隆 「浜尾新先生」
...端然と坐していた...
イワン・ツルゲーネフ Ivan Turgenev 二葉亭四迷訳 「あいびき」
...敏子が端然と坐っていた...
豊島与志雄 「裸木」
...本因坊名人はさつきのまま端然と碁盤に座つて...
野上彰 「本因坊秀哉」
...端然とすわったまま膝もくずしませんが...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...屹(きっ)と挙げた顔には端然として...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...端然として靜かに物を書いてるのである...
萩原朔太郎 「所得人 室生犀星」
...端然と身を横たえている一人の日本人があった...
久生十蘭 「南部の鼻曲り」
...静かに端然と腰かけていた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...端然と腰かけたなり...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「予言者の家で」
...かかる心われにもやどりかげはかげを重ぬるかくて秋日を忘(ばう)じたるごとく端然とわが座りてゐる...
室生犀星 「忘春詩集」
...机を前に端然と坐していられる後ろ姿が見える...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...断頭台上に端然として告別の辞を述べ...
夢野久作 「鼻の表現」
...――が、さすがに一かどの者、端然と、階下に座をとり、すこしも周囲の威圧に動じるふうも見えなかった...
吉川英治 「三国志」
...端然とひとり坐っている水干姿の女使者の白い横顔も見えていたのである...
吉川英治 「私本太平記」
...端然(たんぜん)と...
吉川英治 「神州天馬侠」
...まえの人は端然(たんぜん)としているが...
吉川英治 「神州天馬侠」
便利!手書き漢字入力検索