...端然と座敷のまん中に控へてゐる...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...端然(たんぜん)と独り坐つてゐる...
芥川龍之介 「東京小品」
...ただ普通の座敷に普通の服装の婦人が髪を七三に分けて端然と座っていました...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「消えた霊媒女」
...端然と掛けている少年の方を目配せしながら...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...一人の侍は、暑さも、汗も感じぬらしく、端然として、扇子を右手にしていた...
直木三十五 「南国太平記」
...腕を拱(こまね)き端然と坐っていたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...ひとり端然と控えていることしばし...
中里介山 「大菩薩峠」
...此野暮臭い支度をして居ながら女は端然として坐して居る...
長塚節 「佐渡が島」
...紫色の被布(ひふ)を着て端然と白襟を合せて居りますが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...端然としたシゴイさんの顔が...
久生十蘭 「だいこん」
...その長い間を彼らは端然と襟を立て...
本庄陸男 「石狩川」
...端然と背を延して坐り...
牧野信一 「貧しき日録」
...端然と腰かけたなり...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「予言者の家で」
...黒の紋服に袴をつけて端然と坐っている姿は...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...祖先の石にむかって、端然と...
吉川英治 「大岡越前」
...端然と坐っている清麗な佳人の手にある横笛のすさびであった...
吉川英治 「松のや露八」
...いつも端然と、真四角に坐っていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...例の如く端然とほの白く聳えているのである...
若山牧水 「みなかみ紀行」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??