...上段、一階高き床の端に、端然として立つ...
泉鏡花 「海神別荘」
...ただ普通の座敷に普通の服装の婦人が髪を七三に分けて端然と座っていました...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「消えた霊媒女」
...端然と坐っているんです...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「むかでの跫音」
...端然と坐していた...
イワン・ツルゲーネフ Ivan Turgenev 二葉亭四迷訳 「あいびき」
...曲の最後に打ち止めの主和弦(しゅかげん)が端然として響く前にあらかじめ不協和な一団の音群があって...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...端然と正坐しているのが清澄の茂太郎です...
中里介山 「大菩薩峠」
...着物の着こなしは端然たるものです...
中里介山 「大菩薩峠」
...端然として置き据えられてある...
中里介山 「大菩薩峠」
...正面には白の幔幕が張りつめてあつてチヨン髷結つた七十以上と見えるひよろ/\した老人と若者とが麻裃をつけて端然として居る...
長塚節 「佐渡が島」
...それで端然とすわっている...
夏目漱石 「三四郎」
...屹(きっ)と挙げた顔には端然として...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...居住いも崩さずに独り端然と酒盃をあげている人物がある...
久生十蘭 「魔都」
...端然と硯に墨をあてがい...
室生犀星 「荻吹く歌」
...つなは端然と坐っていた...
山本周五郎 「風流太平記」
...講演者はその上段のすぐ下のところに端然と坐り...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...黒紋付の羽織袴に端然と構えた翁の姿...
山本笑月 「明治世相百話」
...例によって端然自若たるところへ...
吉川英治 「随筆 新平家」
...端然と洞穴(ほらあな)にこもって...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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