...たいてい端正な顔をしているものだが...
太宰治 「パンドラの匣」
...端正な顔立をした美男子ばかりだということを発見したんだ...
太宰治 「美男子と煙草」
...端正な結晶体どもの上に落ち...
中島敦 「狼疾記」
...目鼻立の端正なのが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それは端正な古典的な美しさとでも言へるでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それは端正な古典的な美しさとでも言えるでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...薄桃色の羽二重に、銀粉をまぶしたやうな皮膚や、端正な眼鼻立、わけても少し大きい眼や、ポツチリ咲いたやうな唇(くちびる)の魅力など、一つ/\の美しさは算(かぞ)へ立てても際限がありませんが、何より、躰内に灯された處女の生命が、一顰(びん)、一笑、一擧手、一投足に、恐ろしいばかりの光明(ひかり)になつて、その五體から發散するのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その端正な額は歪むのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...学帽の庇(ひさし)が影をおとす端正な顔は...
久生十蘭 「あなたも私も」
...ゆたかな顔、弓なりの眉(まゆ)、ながい睫毛(まつげ)のしたにある二重(ふたえ)まぶたのすずしい眼、端正な鼻、二枚のはなびらのような唇、わたしが画家であったならば、生命をかけてでもかきたいと思うようなうつくしい顔です...
火野葦平 「人魚」
...垢抜けた端正な子供らしさで...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...一族の長であった彼の父方の祖母が死んで、それからまもなく彼の父が――背の高い、冥想的な、端正な身なりの、いつもボタンの孔(あな)に野花を挿していた紳士が、そのあとを追って亡くなった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...ただ尋常な端正な快適なものこそは...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...端正な、然し一度もぱっと咲き揃った花盛りという時代はないなり凋(しぼ)んだような顔をみや子に向け、子爵夫人は感歎した...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...いずれも端正な美丈夫で...
吉川英治 「随筆 新平家」
...従ってこの曲線の端正な美しさは東洋建築に特殊なものと認めてよい...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...菩薩の顔は表面に塗ったものが剥落(はくらく)しているきりで、形は完全に残っているから、その夢みるような瞼(まぶた)の重い眼や、端正な鼻や、美しい唇などが、妨げられることなしにわれわれに魅力を投げかける...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...端正な輪郭を印象するのである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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