...誰よりも一番似つかはしかつたのはあの老来なほ矍鑠(くわくしやく)とした端正な鍵屋の隠居...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...挙止の端正なマネット医師が...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...謂わば端正な噴火口で...
豊島与志雄 「自由人」
...何ともいえず端正な趣きを呈した...
豊島与志雄 「蘇生」
...端正なものにしてるようでした...
豊島与志雄 「旅だち」
...そのうす暗さの真中にぼんやり浮かび上った端正な伯父の寝顔には...
中島敦 「斗南先生」
...きわめて端正な解釈と...
野村胡堂 「楽聖物語」
...嗚咽(をえつ)に端正な顏を引歪(ひきゆが)めた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...学帽の庇(ひさし)が影をおとす端正な顔は...
久生十蘭 「あなたも私も」
...端正な久我の美しさに狼狽せずにはいられなかった...
久生十蘭 「金狼」
...背の高い端正な、少し憂鬱で冥想的な、ボタンの孔(あな)に野花を挿していた人も...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...きわめて端正な上等の黒服を着た男で...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...わたしはその人が外部に向ってこういう仮面・こういう端正な外観を・維持するために...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...お前の端正な態度は少しも乱されない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...端正な服装の紳士や淑女ばかりだったが...
横光利一 「旅愁」
...いずれも端正な美丈夫で...
吉川英治 「随筆 新平家」
...従ってこの曲線の端正な美しさは東洋建築に特殊なものと認めてよい...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...そうして端正な感じを持っている...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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