...その微妙な表情から彼女の心境の「端倪」が見えた...
...彼の言葉遣いに不信感を持ったのは、彼が事実を隠そうとしている「端倪」だった...
...彼女が不機嫌なのは、昨晩のメールの内容から「端倪」がつかめた...
...彼の発言からは、彼が怒っていることが「端倪」として感じられた...
...彼女の行動からは、彼女が何かを隠している「端倪」が感じられた...
...又如何なる天才の徹視の下にも端倪され得ない...
有島武郎 「描かれた花」
...『しかし』といふのは端倪すべからざる言葉である...
高田保 「貸家を探す話」
...何うも容易に端倪(たんげい)することが出来ない...
田山録弥 「不思議な鳥」
...絢爛(けんらん)たる才気と洗錬された趣味と該博な知識とを有(も)った・端倪(たんげい)すべからざる才人だった...
中島敦 「光と風と夢」
...古代中国人の端倪すべからざる夢幻的な神仙思想が...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...要するに端倪すべからざる空談(くうだん)である...
夏目漱石 「それから」
...端倪(たんげい)すべからざるタヌの主張によったもので...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...浜村屋のやり方は端倪(たんげい)すべからずですからなア」路考の方へ...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...加十の境遇ほど端倪すべからざるものはない...
久生十蘭 「魔都」
...芝ハ原ト仙品、其形色変幻、端倪スベキナシ、故ニ霊芝ノ称アリ、惟有縁ノ者之レニ遇フコトヲ得ルノミ、採芝図所載ノ名目ニ拠ルニ、数百種アリ、茲ニ止ダ其十分ノ三ヲ録シ、以テ山林高隠ノ士、服食ヲ為ス参巧ノ一助ニ備フルナリ、(漢文)唐画中によく霊芝が描いてあるが、いつもその菌蓋上面に太い鬚線が描き足してあるのを見る...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...端倪すべからざるものがある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...逍遙子が用語の變通自在にして逍遙子が立言の殆(ほとんど)端倪(たんげい)すべからざりしを知るに足らむ...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...然も端倪(たんげい)し難いほど複雑な意図をもって...
山本周五郎 「新潮記」
...その鬼神も端倪(たんげい)すべからざる痛快的逸話の中にも牢乎(ろうこ)として動かすべからざる翁一流の信念...
夢野久作 「近世快人伝」
...謙信の端倪(たんげい)すべからざるものであることは充分に心得ているが...
吉川英治 「上杉謙信」
...そう簡単に端倪(たんげい)すべき者ではない...
吉川英治 「新書太閤記」
...家康を急襲せんと試みたり――とにかく端倪(たんげい)できないものがなおあった...
吉川英治 「新書太閤記」
...端倪(たんげい)できぬ」「あなた様とは...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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