...兵士は人を攘(はら)はんことに力を竭(つく)せり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...そして水流が彼等を漸竭するのを待って...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...其の語を行ること奇警なるは大隈伯の妙處なり若し夫れ談論滔々として竭きざるの概に至ては...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...而して閣下は当時の内閣に首班として惨憺の経営を竭くし...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...砂糖(さたう)が竭(つ)きた時(とき)與吉(よきち)は其(その)べとついた手(て)をお袋(ふくろ)の口(くち)のあたりへ出(だ)した...
長塚節 「土」
...それが疎(まば)らな垣根(かきね)のやうに連(つらな)つて畑(はたけ)から畑(はたけ)を繼(つな)いでは幾(いく)十度(ど)の屈折(くつせつ)をなしつゝ段々(だん/\)に短(みぢか)くなつて此(こ)れも鬼怒川(きぬがは)の土手(どて)に近(ちか)く竭(つ)きる...
長塚節 「土」
...落葉が大抵掃き竭されて秋草は刈り去られて冬らしくなつた庭が蒼い空のもとにからりとして来た...
長塚節 「隣室の客」
...血の気の竭(つ)きかけた兄に特有なひすばった長い顔も出たり引込(ひっこ)んだりした...
夏目漱石 「道草」
...実に話術の妙を竭(つく)したものといってよい...
正岡容 「我が圓朝研究」
...仏説に摩竭陀(まかだ)国の長者...
南方熊楠 「十二支考」
...それから諸薬草や地や火や風や樹や花や果や、一切の工巧(てわざ)や百般の物を護る諸竜の名を挙げおり、『大灌頂神呪経(だいかんじょうしんじゅきょう)』に三十五、『大雲請雨経』に百八十六の竜王を列(なら)べ、『大方等大雲経』には三万八千の竜王仏説法を聴くとあり、『経律異相』四八に、竜に卵生・胎生・湿生・化生の四あり、皆先身瞋恚(はらたて)心(こころ)曲(まが)り端大(たんだい)ならずして布施を行せしにより今竜と生まる、七宝を宮となし身高四十里、衣の長さ四十里、広さ八十里、重さ二両半、神力を以て百味の飲食(おんじき)を化成すれど、最後の一口変じて蝦蟇(がま)と為(な)る、もし道心を発し仏僧を供養せば、その苦を免れ身を変じて蛇(へびとかげ)と為るも、蝦蟇と金翅鳥(こんじちょう)に遭わず、※(げんだ)魚鼈(ぎょべつ)を食い、洗浴(ゆあみ)衣服もて身を養う、身相触れて陰陽を成す、寿命一劫あるいはそれ以下なり、裟竭(さがら)、難陀等十六竜王のみ金翅鳥に啖われずとある...
南方熊楠 「十二支考」
...清正伝来の槍を堂の礎にあて折って武威の竭(つ)きたるを示したとある...
南方熊楠 「十二支考」
...五百らは路用の金が竭(つ)きた...
森鴎外 「渋江抽斎」
...しかし純忠の志を地下に竭(つく)し...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...同時にその間に於て翁が如何に酬いられぬ努力を竭(つく)し...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...全力を竭(つく)して活動の結果...
夢野久作 「暗黒公使」
...私には政治上の位地を占有した婦人は比較的深い注意と興味とを以(もつ)て婦人自身の義務に竭(つく)す事が出来ない様に見えます...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...庶(ねが)わくは駑鈍(どどん)を竭(つく)し...
吉川英治 「三国志」
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