...人通りの少い竪川(たてかわ)河岸を二つ目の方へ一町ばかり行くと...
芥川龍之介 「妖婆」
...すぐに竪川の流でしょう...
芥川龍之介 「妖婆」
...竪坑口へ急(いそぎ)ながらも...
大阪圭吉 「坑鬼」
...あだかも地平線をなす松の針葉がかなでられる竪琴の弦であるかのようである...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...余は釧路貝塚の近傍に於て實に大人の歩(ある)きたる跡とも形容(けいよう)すべき數列の竪穴を見たり...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...直に皇帝に謁見して宦官閹竪の皇室を誤まるを痛言すること二時間に亘り...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...狹(せま)く連(つらな)つて居(ゐ)る田(た)を竪(たて)に用水(ようすゐ)の堀(ほり)がある...
長塚節 「土」
...鑿の歯を竪(たて)に返すや否や斜(は)すに...
夏目漱石 「夢十夜」
...竪(たて)二十間...
夏目漱石 「倫敦塔」
...いかに道徳竪固の道人でも...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二相生町二丁目の阿波屋榮之助の家といふのは、雜穀問屋には相違ありませんが、何百年續いた町名主で、何んとかいふ苗字(めうじ)まで許されて居り、竪川に臨んで、一町内を睥睨(へいげい)する宏大な構へでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ふぞくした襦袢でも、下布でも、みんな竪長、横長、角型であるから、たち屑も出ないが、裁ち、縫ふのが楽であると共に、着るのも楽だ...
長谷川時雨 「きもの」
...その竪棒(たてぼう)を上に通さずして俗様(ぞくよう)に※と記すべき法なるを...
福沢諭吉 「学問の独立」
...おんみの竪琴の上に彼れの耳にも入りうべき調(しら)べのひとつだにあらばかれが心を慰めたまへ此處から徐かに男聲合唱がアルトに絡みはじめ...
堀辰雄 「ゲエテの「冬のハルツに旅す」」
...惣身(そうみ)の三分一を竪(た)てて嘯(うそぶ)く...
南方熊楠 「十二支考」
...湯煮玉子一個を竪(たて)に六ツに切り一々前の鰺へ巻込みテンパンへ並べバターを載せて十分間テンピにて焼きそのままにても...
村井弦斎 「食道楽」
...二つに竪(たて)に割りて中子(なかご)を匙(さじ)にて食へと教へ申し候(さふらふ)...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...厚板を横に幾枚も重ねた竪固な塀を繞らした邸宅の多い事などが珍らしく感ぜられた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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