...「き、きみ――」と言って、彼は夢中で走り寄った、偶然のこの出会いを、百合子は喜んだのか愕いたのか、立ち竦んだまま、少時は身動きもしなかったが、やがて、咽喉から絞り出すような声で、「しばらくでしたわねえ」とにっこり笑った...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「青い風呂敷包み」
...マッチ売りの娘のような心細さで立ち竦(すく)み...
太宰治 「善蔵を思う」
...五体が竦(すく)む...
橘外男 「雷嫌いの話」
...私の足は其処に竦んでしまった...
豊島与志雄 「楠の話」
...突然、私は竦んだ...
豊島与志雄 「復讐」
...お化け……」と言って立ち竦(すく)んでしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...物怪(もののけ)につかれたように立ち竦(すく)んだのは稀れに見る光景であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...僕はきっとその光のために射竦(いすく)められるにきまっている...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...物をも言わずに立ち竦(すく)みました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...重い掛矢は始末する隙がなかつた」「――」八五郎は肩を竦(すく)めて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お鳥も立ち竦(すく)みました...
野村胡堂 「裸身の女仙」
...就中その笑ひ声を耳にすると身の毛も竦つと肩をすくめるのであつた...
牧野信一 「真夏の朝のひとゝき」
...顔色を変えて立竦んだ...
山本周五郎 「おもかげ抄」
...まことに身の竦む思いでございますが...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...あらゆるものをさげすむといふのは!‥‥初めの間彼女は其處にぢつと立ち竦んでゐた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...そう云ったまま顔を見合せて立ち竦(すく)んでしまった...
吉川英治 「剣難女難」
...首を竦(すく)めて...
吉川英治 「松のや露八」
...伊織は竦(すく)んで眼をみはった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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