...竝(ならび)に不可無し...
佐藤一齋・秋月種樹(古香) 山田濟齋訳 「南洲手抄言志録」
...竈屋の上り鼻に腰を竝べて掛けた二人は...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...それでそれから大國主とスクナビコナとお二人が竝んでこの國を作り堅めたのです...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...路の竝木に、藥師の昔の繁昌も思ひやられて、寺内に入る...
大町桂月 「南洲留魂祠」
...數町ゆきて左折し、桃林の中をゆけば、櫻の竝木の奧に、金乘院あり...
大町桂月 「春の郊外」
...六尺の體(み)に人竝みの膽は有りながら...
高山樗牛 「瀧口入道」
...公卿華胄の公達(きんだち)も敢えて肩を竝ぶる者なく...
高山樗牛 「瀧口入道」
...いつか東京の三越の人形棚の中に此人形が澤山竝んで居るのを見つけた時は我が子に廻り會つた思ひがして嬉しかつた...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...左側には未感染兒童が行儀よく竝んで居た...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...彼等二人の竝んだ顔がしつこく刻みつけられるようになった...
豊島与志雄 「運命のままに」
...麺麭(パン)までを一ツ々々竝べて居る...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...竝びに行政各部を指揮監督する...
日本国 「日本國憲法」
...ひとり私のかんがへてゐることは、もえあがるやうな大東京の夜景です、かかるすばらしい都會に住んでゐる人たちは、さかんなもりあがる群集をして、いつも磨かれたる大街道で押しあひ、入りこみたる建築と建築との家竝のあひだにすべりこむ、そこにはさびしい裏町の通りがあり、ゆがんだ酒場(バアー)の軒がごたごたと混みあつてゐる、だぶだぶとながれる不潔な掘割、煤煙ですすぼけたその附近の悲しい空氣、そしてせまくるしい往來では、いつも醉つぱらつた勞働者の群が混雜してゐる、また一方には立派な大市街、ぴかぴか光る會社の眞鍮扉錠(ドアハンドル)、紳士のステツキ、磨いた靴、石の敷石、歩道の竝木、窓、窓、窓、窓、中央停車場(ステーシヨン)ホテルの窓、また一方はにぎやかな大通、むらがる花のやうな美人の群、疾行するもの、馬車、自働車、人力車、無數の電車、淺草公園雷門、カフエ、劇場、音樂、理髮師、淫賣、家主、學生、大人に子供、ああ、愉快なるメリイゴーラウンド、轉木馬の上の東京大幻想樂(フアンタジイ)...
萩原朔太郎 「都會と田舍」
...博物館(はくぶつかん)にはいろ/\の美(うつく)しいものや珍(めづら)しい品物(しなもの)が竝(なら)べてあります...
濱田青陵 「博物館」
...それらは洞穴(ほらあな)の傍(そば)にある番人小屋(ばんにんごや)にある小(ちひ)さな陳列室(ちんれつしつ)に竝(なら)べてありました...
濱田青陵 「博物館」
...前に云へる如く我日本は歐米諸國に對して竝立の權を取り...
福澤諭吉 「亞細亞諸國との和戰は我榮辱に關するなきの説」
...少女は改札口に竝んでゐる人々の後へ父と一緒に竝んで停つた...
横光利一 「悲しみの代價」
...濡れた砂の上には網からあけられたしらすが笊(ざる)に四五杯置き竝べてあつた...
若山牧水 「鴉と正覺坊」
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