...百右衛門すこしもひるまず左手で抜き合わすを鞠は踏み込んで両足を払えば百右衛門立膝(たてひざ)になってもさらに弱るところなく...
太宰治 「新釈諸国噺」
...女は立膝をしながら...
徳田秋聲 「或売笑婦の話」
...蚊帳(かや)の外に立膝している庸三に感激的な言葉をささやくのであった...
徳田秋声 「仮装人物」
...立膝で少しくにじり寄って...
豊島与志雄 「非情の愛」
...女は立膝(たてひざ)して何事をか訴へ引留(ひきと)むるが如く寄添(よりそ)へば...
永井荷風 「江戸芸術論」
...正面切ったのは、色の白い、ちょっとぼうぼう眉のお公卿(くげ)さんと見えるような大姐御(おおあねご)、どてらを引っかけて、立膝で、手札と場札とを見比べている...
中里介山 「大菩薩峠」
...御米は吃驚(びっくり)して立膝のまま...
夏目漱石 「門」
...立膝(たてひざ)をするように割り込まして貰った...
夏目漱石 「門」
...御米(およね)は吃驚(びつくり)して立膝(たてひざ)の儘(まゝ)...
夏目漱石 「門」
...曙山さんは懐紙(ふところがみ)で顔をあおぎながら立膝(たてひざ)をして...
長谷川時雨 「明治座今昔」
...烟草(たばこ)すぱ/\長烟管(ながぎせる)に立膝(たてひざ)の無作法(ぶさはう)さも咎(とが)める人(ひい)のなきこそよけれ...
樋口一葉 「にごりえ」
...片立膝で控えている...
久生十蘭 「春の山」
...彼の両足は床についたままで立膝になった...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...立膝(たてひざ)の上に両手を重ねて...
二葉亭四迷 「浮雲」
...紅い長襦袢の肌を脱いだまゝ立膝か何かの姿で夢中で鏡に視入つてゐます...
牧野信一 「早春のひところ」
...「立膝をしておいでよ...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...立膝(たてひざ)をして...
山本周五郎 「雨あがる」
...毒婦(どくふ)笑(わら)い恋(こい)の投(な)げ槍(やり)一お延(えん)は立膝(たてひざ)の前へ...
吉川英治 「剣難女難」
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