...入り口に梅ヶ岡と云ふ立て札がしてあつた...
岩野泡鳴 「鹽原日記」
...道々に見てきたような立退先の立て札一つ建っていなかった...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...立て札なき、たった十坪の青草原を!性愛を恥じるな! 公園の噴水の傍のベンチに於ける、人の眼恥じざる清潔の抱擁(ほうよう)と、老教授R氏の閉め切りし閨の中と、その汚濁、果していずれぞや...
太宰治 「HUMAN LOST」
...「あゝ云う立て札がある間は...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...上り口の立て札には頂上まで五時間を要し途中一滴の水もないと書いてある...
寺田寅彦 「浅間山麓より」
...子熊のほうはたぶんそのうちに東京の動物園に現われ檻(おり)の前の立て札には「従来捕獲されたる白熊の中にて最高緯度の極北において捕獲されたるものなり」といったような説明書がつくことであろう...
寺田寅彦 「空想日録」
...そうして中央の入り口の前に「場内改築並びに整理のために臨時休業」という立て札が立っている...
寺田寅彦 「藤棚の陰から」
...設計も立て札も当然自明的であって...
寺田寅彦 「LIBER STUDIORUM」
...各々に「芸術」「哲学」……の立て札が立っている...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...大谷刑部少輔吉継(しょうゆうよしつぐ)様御宿舎という立て札を見たように思うが」「では...
吉川英治 「大谷刑部」
...一本の立て札(ふだ)をかついでいる...
吉川英治 「神州天馬侠」
...厩(うまや)の前に立て札して書いた...
吉川英治 「新書太閤記」
...辻には“林獄囚逮捕令”の立て札が...
吉川英治 「新・水滸伝」
...脚ニ北海ノ蒼龍(ソウリュウ)ヲ蹴ル」と二行に書いた立て札まで建っている...
吉川英治 「新・水滸伝」
...親方さまの立て札を...
吉川英治 「新・水滸伝」
...三三条大橋詰(づめ)の旅舎の前にも、志士とよぶ閂(かんぬき)ざしが五、六名かたまって、旅舎の立て札に、何かぶつぶつ云っていた...
吉川英治 「松のや露八」
...月毛じゃの」「何やら立て札があるわ」「この飼料(かいば)のおん豆を煎(せん)じて飲ますれば...
吉川英治 「宮本武蔵」
...こういう立て札を幾十となく江戸中へ建てたからであった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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