...今次戦(こんじせん)に惨敗(ざんぱい)をくらった政権が猛然と立ち直り得るというのであった...
海野十三 「地軸作戦」
...倍加的に立ち直りにくくなるのは決つてゐるが...
武田麟太郎 「大凶の籤」
...立ち直り始めた官僚が例の新官僚だったのである...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...飛び出していく時、梯子段をとんとんと子供のように馳け下りて、そのはずみに玄関の障子につき当って、立ち直りざま、ひょいと沓脱石の上の下駄をつっかけ、「さよなら、」という声と共に、玄関に揃えてあった他の二三足の下駄を蹴散らし、格子戸にごとりとつき当り、格子戸の敷居に躓き、そのよろけたはずみで、表の戸をがらりと引開け、戸と柱と敷居とに身体中でぶつかって、あっと思うまにもう戸を閉めて、ぷいと消え失せてしまった...
豊島与志雄 「交遊断片」
...敗戦後の立ち直りが可能であるか否か...
豊島与志雄 「波多野邸」
...気持ちの立ち直りから見て...
豊島与志雄 「ヘヤーピン一本」
...ジュナップにおいて、立ち直り、対抗し、敵を阻止せんと、人々は努めた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...まともにお銀様の方に立ち直りました...
中里介山 「大菩薩峠」
...屹(き)と立ち直りて...
夏目漱石 「薤露行」
...漸(ようや)く立ち直りましたが...
野村胡堂 「禁断の死針」
...一日伸ばしに身上は立ち直り...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...魚は立ち直り、水面から出した大きな尾を揺らして、またゆっくりと遠ざかっていく...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...何か得て立ち直りますからね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...急に立ち直りをみせた足元は一擧に中二階の石段の上まで驅け登つて行き...
室生犀星 「はるあはれ」
...こなたがよく立ち直り...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...人間ていうのはそういうものなんだよ」塩山一家は立ち直り...
山本周五郎 「季節のない街」
...虚勢を張って立ち直りましたが...
吉川英治 「江戸三国志」
...しゃっきりしゃんと立ち直り...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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