...木末(こずゑ)から枯れて来る立ち木のやうに...
芥川龍之介 「或阿呆の一生」
...「あるいは立ち木を讐(かたき)と呼び...
芥川龍之介 「伝吉の敵打ち」
...一本の立ち木の葉は落ちて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...その声がうしろの立ち木の中から聞こえてくるのに気がついた...
海野十三 「超人間X号」
...立ち木に話しかけた...
海野十三 「超人間X号」
...立ち木が人と同じような感覚を持っているなんて...
海野十三 「超人間X号」
...森の立ち木の中へ溶けこむように消えていった...
江戸川乱歩 「影男」
...二人が立ち木のあいだなどを愉快に散歩している時にも彼についていられるのかと思うと...
ストックトン Francis Richard Stockton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...たかが相手は一人の娼婦に過ぎないのに、もう二度と行かないの何のと云うむずかしい決心をして、それに囚(とら)われるのも馬鹿々々しいと云う風に思い直しては、結局会いに行くことになるのが常であったが、実はそんなことにも増して、妻が出かけて行ったあとの邸の中のガランとした感じ、―――障子や、襖(ふすま)や、床の間の飾りや、庭の立ち木や、そう云うものが有るがままにありながら、俄(にわ)かに家庭が空虚にされてしまったようなうら淋しさ、―――それが何より堪え難かった...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...立ち木の枝に鴉(からす)の巣がところどころのっかっている...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...庭には低い立ち木の頂が...
徳田秋声 「新世帯」
...そして立ち木の影の多い庭向きの窓際に机を据えた...
徳田秋声 「黴」
...庭の立ち木の影が淡碧(うすあお)く映っていた...
徳田秋声 「黴」
...立ち木に出会うとたちまちその前に立ち止まり...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...立ち木の隙間から少し奥の方に藁葺きの辻堂の一部が見えている...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...立ち木の上に見えている...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...立ち木や草の姿も優美に清い感じのするものになっていった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...はるかな山の頂(いただき)の立ち木の姿もあざやかに見える下を...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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