...鍔の広い帽子にマントルを着た影はおのずから真っすぐに立ち上る...
芥川龍之介 「誘惑」
...おぬいは立ち上ると...
有島武郎 「星座」
...灯(ともし)がついて夕炊(ゆうげ)のけむりが家々から立ち上る時...
有島武郎 「燕と王子」
...それでも妙子は、相変らず無表情な顔つきをして、頬を流れる涙を意識していないかの如くであったが、やがて、突然立ち上ると、バタン! と、部屋じゅうが震動するほど荒々しくドーアを締めて廊下へ出て行った...
谷崎潤一郎 「細雪」
...馬術すぐれし彼は今遙か眞先に立ち上る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...ソロソロ立ち上ると...
徳永直 「麦の芽」
...すっと立ち上ることも珍らしくなかった...
豊島与志雄 「或る夜の武田麟太郎」
...この事件に面してまた立ち上るだけの勇気を要求している...
豊島与志雄 「蘇生」
...彼らは死人の頭から立ち上る息吹(いぶき)で凍らされでもしたように感じた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...大きく高く両腕を天井に突き出してのびをするように立ち上ると...
西尾正 「放浪作家の冒険」
...挨拶もせずに立ち上ると...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...頭は火の様にほてって体はブルブル身ぶるいの出るのをジッとこらえて男は立ち上る拍子にわきに何の音もさせずに立って居たお龍を見た...
宮本百合子 「お女郎蜘蛛」
...つぎに段六が立ち上る)仙太 おおご苦労だ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...嘲弄しつつ立ち上る...
夢野久作 「涙のアリバイ」
...参木は立ち上ると...
横光利一 「上海」
...デクレスは最後に席を蹴(け)って立ち上ると...
横光利一 「ナポレオンと田虫」
...がちゃりとアルミの蓋を合せて立ち上ると...
横光利一 「夜の靴」
...遠くの丘から立ち上る烟なども...
和辻哲郎 「鎖国」
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