...事を用ふるを好み給へる、法皇は、知康の暴挙に賛し、竊に、南都北嶺の僧兵及乞食法師辻冠者等をして、義仲追討の暴挙に与らしめ給へり...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...竊盗(せつとう)とか...
芥川龍之介 「創作」
...阿部次郎氏がこの本を剽竊したと知らせて呉れた未知の人も多分その信者や道友の一人なのだろう...
戸坂潤 「読書法」
...表の格子をそっと開き足音を竊んで...
豊島与志雄 「子を奪う」
...主人も内儀さんの機嫌がよければ喜んで竊に心付するといふので近頃懷は温かである...
長塚節 「開業醫」
...聰明な後進の人々からは何時でも竊に微笑を浴せ掛けられて居たらうと思はれるのである...
長塚節 「記憶のまゝ」
...時あつて演出する滑稽な態度には心中竊に輕侮の念を禁じ得なかつたであらう...
長塚節 「記憶のまゝ」
...其(それ)と同時(どうじ)に竊(ひそか)に落(お)ち行(ゆ)く草履(ざうり)の音(おと)が勘次(かんじ)の耳(みゝ)に響(ひゞ)いた...
長塚節 「土」
...踊(をど)つて唄(うた)うて渇(かつ)した喉(のど)に其處(そこ)に瓜(うり)が作(つく)つてあるのを知(し)れば竊(ひそか)に瓜(うり)や西瓜(すゐくわ)を盗(ぬす)んで路傍(みちばた)の草(くさ)の中(なか)に打(う)ち割(わ)つた皮(かは)を投(な)げ棄(す)てゝ行(ゆ)くのである...
長塚節 「土」
...竊にいたむ人の身の上...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...柳放火、殺人、竊盜、夜行、姦淫、およびあらゆる兇行をして柳の樹下に行はしめよ...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...英人の論説を剽竊(ひょうせつ)改刪(かいさん)して次々新聞紙上に発表したが...
久生十蘭 「湖畔」
...」若い弁護人は竊に心を悼ましめて居た...
平出修 「逆徒」
...竊に其方法を案ずるに...
福澤諭吉 「人生の樂事」
...各旨(うま)い物を竊(ぬす)んで少しも自ら味わわず病猴に与え...
南方熊楠 「十二支考」
...妻は竊(ひそか)に薬を多服せしめた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...又門人平川良栄は柏軒の言(こと)として竊(ひそか)に人に語つて云ふに...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...竊(ひそか)に発起する所があつて...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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