...一等の竈は満員になり...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...長く低い竈(かまど)の列(竈というよりも大きな釜が煉瓦に取りかこまれ下に火を入れる口がある)があって...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...焼場の竈(かまど)でクスクス燃えてることでしょうよ」話の様子では...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...汽船で塩竈へ歸らうとしたのである...
長塚節 「旅の日記」
...それと同時(どうじ)に竈(かまど)の火(ひ)がひら/\と赤(あか)くお品(しな)の目(め)に映(うつ)つた...
長塚節 「土」
...ちっとも聞えないとなお聞きたい」「あいにく今日(きょう)は――先刻(さっき)の雨でどこぞへ逃げました」折りから、竈のうちが、ぱちぱちと鳴って、赤い火が颯(さっ)と風を起して一尺あまり吹き出す...
夏目漱石 「草枕」
...そうして本人は勝手の竈(かまど)の前に蹲踞(うずく)まって...
夏目漱石 「門」
...壁の破れ目、畳の中、土竈の下と、およそ人の気の付かないところから、二日の間に捜し出したのは、〆(しめ)て十八両、あとの二百八十二両はどこへ隠したか解らず、清吉もまた、頑としてお徳殺しを白状しません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...土竈(へつつひ)の側に相對しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...打ち割つて土竈(へつゝひ)の中に押し込んであるのかも知れない」「おつと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...斬るにしても慎重に! (ツッと炭焼竈の釜口の凹みに身を寄せて尾根――花道――の方を見詰める)今井 承知しました! (先刻自分の乗った岩の蔭に身を添えて峠道――自分達の出て来た右袖奥――を睨んで息をひそめる...
三好十郎 「斬られの仙太」
...九州南部に行くと竈(かまど)の前の田の神舞(かみまい)があり...
柳田国男 「年中行事覚書」
...東京郊外から下総(しもうさ)の西部にかけては竈をカマダン...
柳田国男 「木綿以前の事」
...石の関門は竈(かまど)の口のように...
横光利一 「上海」
...竈(かまど)一この時の会戦では...
吉川英治 「三国志」
...足を引き返して竈場(かまば)の竈(かまど)の前につくなんで...
吉川英治 「新書太閤記」
...厨(くりや)の竈(かまど)に火を焚(た)き...
吉川英治 「親鸞」
...三つの竈(かま)で焼く炭は...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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