...早瀬の室を窺う間が長くなったのである...
泉鏡花 「婦系図」
...天位を窺うたがために...
魯迅 井上紅梅訳 「不周山」
...之を窺うを得可し...
高木敏雄 「比較神話学」
...幕府の政策を窺うのは...
直木三十五 「南国太平記」
...是亦当時の風俗を窺う一端となるであろう...
永井荷風 「上野」
...ひた走りに町を迂回(うかい)して左内阪(さないざか)を昇り神社の裏門から境内(けいだい)に進入(すすみい)って様子を窺うと...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...今然(しか)らざる他(た)の場所の貧しい町を窺うに...
永井荷風 「日和下駄」
...そうする事に依って女の側面の一部を窺う事が出来たのであります...
西尾正 「陳情書」
...簾の外に佇んで中を窺う...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...ただ彼女を門窓戸(こゆう)より窺う者のみ多くなり...
南方熊楠 「十二支考」
...これもまた格子の内部をじいっと窺うていた...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...聴耳を立てて何事か起ってはいはしないかと窺うていたが...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...「お母さま!」と小さく呼んで窺うように...
矢田津世子 「女心拾遺」
...複製ながら老巧の技を窺うに足る立派な作品...
山本笑月 「明治世相百話」
...武蔵の画と書を通して――画人二天の横顔とその風流境を窺う剣と禅とは...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...天下を窺う野望があるに違いありません」「……かも...
吉川英治 「平の将門」
...川島の顔を窺うようにして片頬を歪めたけれど...
蘭郁二郎 「植物人間」
...土地の景況を窺うと共に土人にポルトガル人の強さや素晴らしさを宣伝せしめた...
和辻哲郎 「鎖国」
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