...足の窮屈なのにたまりかねて...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...そして窮屈な洋服を褞袍(どてら)に脱ぎかへるなり...
薄田泣菫 「茶話」
...なんとなく行き詰まった窮屈な感じを与えるが...
寺田寅彦 「写生紀行」
...唯一の武器とする吻(くちさき)を使おうとするとあまりに窮屈な自分の家はからだを曲げる事を許さない...
寺田寅彦 「簔虫と蜘蛛」
...人間と人間との特殊な交渉より外には何物もない隘(せま)くて窮屈な小い部屋のなかに住みなれて来た彼女に取つては...
徳田秋聲 「或売笑婦の話」
...窮屈な狭くるしい部屋の中には...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...人の魂を窮屈なる信条のうちに閉じ込むるものではなく...
序 豊島与志雄 「ジャン・クリストフ」
...窮屈な鎧櫃の中に...
中里介山 「大菩薩峠」
...その上窮屈な境遇にいる彼の意志は...
夏目漱石 「こころ」
...よってたかって窮屈な型のなかへ押込んでいった...
長谷川時雨 「九条武子」
...かうした窮屈な感覚はやはり痕跡を残すかもしれない...
原民喜 「魔のひととき」
...しょうしょう窮屈な思いをさせてやるのである...
久生十蘭 「だいこん」
...窮屈な感じのしない程の大空が...
正岡容 「寄席風流」
...悪いことをしたときの窮屈な冷笑をうかべながら...
室生犀星 「お小姓児太郎」
...己はきょうは町の料理屋の窮屈な部屋に坐(すわ)りたくないのだ...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...お初はどっちへ向いても窮屈な自分を考える...
矢田津世子 「神楽坂」
...その後(のち)は一切出さないと云ふ窮屈な規定を憤慨しつつ本船に帰つた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...前後が戦陣だの窮屈なお座船といった描写だったので...
吉川英治 「随筆 新平家」
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