...窮屈な事夥(おびただ)しい...
芥川龍之介 「世之助の話」
...その計器を覗き込もうとしたが窮屈な潜水服をつけているので...
海野十三 「地球発狂事件」
...窮屈な扉から客室の方へもぐり降りて行った...
大庭武年 「旅客機事件」
...そして窮屈な靴をぬいで...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...勝手が違うて窮屈な心地がいたし...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...窮屈なおもいをあそばしながらじっとすわっていらっしゃる訳もござりますまい...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...兵士はすぐその下にとても窮屈な姿勢で坐っている...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「グーセフ」
...急いで窮屈なコルセットをはずしてもらうのであったが...
徳田秋声 「あらくれ」
...其れも九年前に拵(こしら)へたれば窮屈なること夥(おびたゞ)しく...
徳富盧花 「燕尾服着初の記」
...胡坐(あぐら)と跪まるのを折衷したような非常に窮屈な坐り方です...
中里介山 「大菩薩峠」
...なおのこと変に窮屈な感じが起った...
夏目漱石 「門」
...その実可成り窮屈なものに相違ないのだ...
牧野信一 「浪曼的時評」
...老人でいながら自由に行動のできない窮屈な身の上ということにともかくもなっているのですから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...己はきょうは町の料理屋の窮屈な部屋に坐(すわ)りたくないのだ...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...人が人間の精神にできるだけ窮屈な柵を与えるのはもっともなことなのです...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...戻りをいそがなければなりませんので」「こんな窮屈なことになっておろうとは思わなかった」と安芸が云った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...乗客は窮屈な中に忍耐の修行をして立ち...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...自分は今帽を着る楽(たのし)みが七分(しちぶ)で窮屈なコルセをして洋服を着て居ると云つて好い...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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