...そこで私は月給のあまりで足りない時は窮余の一策として自分の書いた書画に値段を附けて展覧会を開いて...
會津八一 「支那の明器」
...窮余の一策しか残っていない...
芥川龍之介 「偸盗」
...窮余の一策としてこのヤミ商売を思いついたらしいのです...
梅崎春生 「凡人凡語」
...とうとう窮余の一策を案じ出した...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...その屋根も危くなったから、窮余の一策、とうとう風船の繩をよじ昇る様な芸当を思いついたのだ...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...五十村警部長が窮余の一策を案じ出した...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...窮余の一策としてやむにやまれず設けたものが今日これだ...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...これこそは窮余の一策だ...
太宰治 「新ハムレット」
...窮余の一策として...
太宰治 「小さいアルバム」
...あわれな窮余の一策である...
太宰治 「畜犬談」
...私は窮余の一策として...
太宰治 「服装に就いて」
...……窮余の一策として俳諧の一筋をたよりに俳諧乞食旅行に踏み出さう!火燵が入(マヽ)らなくなつた...
種田山頭火 「其中日記」
...決して転向の窮余の一策として持ち出されたものではないのだ...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...窮余の一策は辛うじて案じ出された...
永井荷風 「十日の菊」
...今朝、松谷鶴子殺害事件の現場で、皇帝に間違われて帝国ホテルに送られ、紆余(うよ)曲折を経たのち、皇帝紛失の世評を防ぐため、窮余の一策に、本当の皇帝が発見されるそれまで、皇帝の身代りにここへ差し置かれることになったが、ツラツラ事後の事情を思い合わせるところ、紛紜を恐れてどこかへ蒙塵されたとばかし思っていたその皇帝は、実は反対に誘拐されたのかも知れぬ、という疑いが濃厚になった...
久生十蘭 「魔都」
...窮余の一策とばかり...
吉川英治 「三国志」
...彼が朱貴へささやいた窮余の一策とは...
吉川英治 「新・水滸伝」
...われながら、窮余の一策、とは思ったが、武門の醜態とは考えなかった...
吉川英治 「源頼朝」
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