...その入窄門図(にふさくもんづ)の如き...
芥川龍之介 「骨董羹」
...其頃まだ見窄(みすぼ)らしい尋常科の単級で...
石川啄木 「二筋の血」
...母親(おふくろ)が態々産みつけたらしい口もとを窄(つぼ)めて言つた...
薄田泣菫 「茶話」
...われ知らず唇を窄(すぼ)めて吹く口笛のやうな...
薄田泣菫 「独楽園」
...と言い肩を小さく窄(すぼ)めて...
太宰治 「女生徒」
...その見窄らしい義男の姿を心に描いて電車の外の雨に濡れてゐる灯を見詰めてゐた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...義男は自分の見窄(みすぼ)らしさをからかつてゐる樣な女の態度に反感を持つて默つてゐた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...足の方が窄(つぼ)まっている...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「グーセフ」
...子供を負(お)ぶった見窄(みすぼ)らしい中年の男に亀井戸玉(たま)の井(い)までの道を聞かれ...
寺田寅彦 「雑記帳より(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...ちやんと此處等のこんな見窄(みすぼ)らしい工場で出來て綺麗なラベルなどを貼られて市場に出てくるのであらう...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...此(この)窄(せま)い山の峡(かい)を深さ二丈も其上もある泥水が怒号(どごう)して押下った当時の凄(すさま)じさが思われる...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...たつはいきなり腕を窄め...
外村繁 「澪標」
...百姓(ひやくしやう)は皆(みな)此(こ)の見窄(みすぼら)しい女(をんな)を顧(かへり)みなかつた...
長塚節 「土」
...尾田はますます眉を窄(すぼ)めたが...
北條民雄 「いのちの初夜」
...「出発いたそう」窄(すぼま)った谷底にいた彼らにとって...
本庄陸男 「石狩川」
...見窄(みすぼ)らしい身裝(なり)をした朝鮮工夫が道路の修繕をしてゐた...
正宗白鳥 「新婚旅行」
...五銀行前で見掛けた例の見窄らしい老人は...
松本泰 「日蔭の街」
...見窄(みすぼ)らしい借家に改造されて...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
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