...開いたり窄(すぼ)んだりして只事でないことがよく解る...
魯迅 井上紅梅訳 「明日」
...売れッ子の若い人気作者の住居(すまい)とは思われない古風な武者窓(むしゃまど)の付いた頗(すこぶ)る見窄(みすぼ)らしい陰気な長屋であった...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...食中毒(しよくあたり)の……」明恵は尼さんのやうに口を窄(すぼ)めて笑つた...
薄田泣菫 「茶話」
...」と栖鳳氏は一寸窄口(つぼぐち)をして笑つた...
薄田泣菫 「茶話」
...肩を小さく窄(すぼ)め...
太宰治 「懶惰の歌留多」
...自転車乗の半窄袴(はんズボン)ぐらいのものであった...
徳田秋声 「あらくれ」
...何故(なにゆえ)に鎖国令の下に圧窄(あっさく)したるぞ...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...すなわち非常な見窄(みすぼ)らしさとともにまた非常な清潔さを...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...情(なさけ)ないやうな見窄(みすぼ)らしい穗(ほ)がさらりと立(た)つてそれでも其(そ)の恐怖心(きようふしん)に驅(か)られたといふやうに特有(もちまへ)な一種(しゆ)の騷(さわ)がしい響(ひゞき)を立(た)てつゝあつた...
長塚節 「土」
...窄(すぼ)んだ顔は憶(おぼ)えていてくれるのだろうか...
原民喜 「壊滅の序曲」
...私が矢張(やッぱり)其内拡(うちひろが)りの外窄(そとすぼ)まりであった...
二葉亭四迷 「平凡」
...なんという見窄(みすぼ)らしくも滑稽な姿になったものかと尾田は幾度も首を曲げて自分を見た...
北條民雄 「いのちの初夜」
...かと思ふとまた黒い男の洋傘(かうもりがさ)を窄めて突つ立てたやうな尖(とが)つた屋根...
槇本楠郎 「文化村を襲つた子供」
...妙に身窄(みすぼ)らしく自分の肩のあたりが眺められる...
水野仙子 「散歩」
...又もハンカチを顔に当てて肩を窄(すぼ)めた...
夢野久作 「暗黒公使」
...』晨は赤い口唇(くちびる)を細く窄(すぼ)めながら母の手へ来た...
與謝野晶子 「帰つてから」
...すべて見窄らしい生活をしてゐる...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...めい/\この着更へが二通(ふたとほり)づゝいるんでございますよ』彼等はそれ等の見窄らしい衣服が...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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