...また突如として隠れたる事が...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...大西洋の海底に突如として現われた怪人集団は...
海野十三 「地球発狂事件」
...四月に這入って間もなくのある日、突如として、このえたいの知れぬ幽霊男は、一箇(いっこ)の大胆無謀なる犯罪者として、東京市民の前に現われたのだ...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...突如として黒姫おろしが吹荒(ふきすさ)んだ...
江見水蔭 「怪異黒姫おろし」
...はじめひそみ音の中に突如として起こつた大きな声を聞いた時は噪がしいやうにも覚えたが...
高浜虚子 「斑鳩物語」
...突如として恐るべき果断家に変ずる事もある...
太宰治 「パンドラの匣」
...経済問題になると突如として不賛成を唱えて怒ったり何かし出すのは...
戸坂潤 「社会時評」
...その綱領の一つに突如として飛行機論が出て来るのであるが...
戸坂潤 「社会時評」
...突如として暗殺された...
蜷川新 「天皇」
...突如として志津子夫人と千束守の死が訪れたのです...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...あの時刻には離屋の病人はもう死んでゐたんだぜ」喜三郎は突如として...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...手は突如として空間に現出する...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...「夜中、怪し気な風態で、匕首なぞをきらめかしているその方は、何者だ?」闇太郎を見下ろして、鋭い調子で、詰問するこの武家こそ、これも今夜、雪之丞への奥義伝授の経緯(いきさつ)から、突如として、十年も側に仕えた、恩師の許(もと)を飛び出した、門倉平馬に他ならなかった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...かつその消息があまりにも突如としている故に...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...福田くんは突如としてろじへとびだし...
山本周五郎 「季節のない街」
...しかし、何ゆえにその二つのものが、一つのものの中にあるかという憂いの根幹の詮索に、地球上の全物理学者の関心が高まりました際になって、突如として、このたびの戦争が起って参りました...
横光利一 「旅愁」
...突如として、部隊のさきの方でも、わあっと答え、また金鼓乱鉦(きんこらんしょう)を急拍子に鳴らし始めた...
吉川英治 「新書太閤記」
...孝徳崩後に至って突如としてかくのごとき新様式の傑作が現われたことは...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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