...腹を前に突出して...
石川啄木 「刑余の叔父」
...にゅうと女中の鼻頭(はなさき)へ突出して...
泉鏡花 「婦系図」
...ずいぶん突出していますねえ」医師のつめたい指が十二胸椎の辺を押えた...
梅崎春生 「狂い凧」
...するどいトゲみたいなものが突出していた...
梅崎春生 「狂い凧」
...再び刀を杖(つえ)に半身(はんしん)を屋根の方へ突出してよくよく見れば...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...一文字に突出してみなければならぬはずではあったのです――というのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...長さ一糎(センチ)ほどの針になって雪面から突出している...
中谷宇吉郎 「雪」
...色白で、面長(おもなが)で、眉が薄くて、ひどく撫(な)で肩で、下唇が突出して、いささか舌っ足らずで――こう条件を並べただけで、大方若旦那金之助の風貌は想像がつくでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...海に突出して八角の建物のカジノ・ド・フォリーが夢の竜宮のように青ばむ夜を...
長谷川時雨 「モルガンお雪」
...顎が大きく突出してゐた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...娘の気位は昔から突出している...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...顏を突出してのぞく丈の勇氣は無かつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...(右手を突出して)そんなこつ言ふのは黙れ!二人笑ふ...
三好十郎 「疵だらけのお秋(四幕)」
...へんな人間の足のようなものが突出しているから覗いて見たら...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...帰らないというの」お代は失礼にも手紙の上に顔を突出して覗(のぞ)き込み「マア長い手紙ね」と窃(ひそか)に本文を読まんとするに伯父はクルクルとその手紙を巻いてしまい「アハハあんまり長いから奥へ持って行って緩々(ゆるゆる)読まなくっては訳が分らん...
村井弦斎 「食道楽」
...願(ねげ)の賽(さい)の河原に接して大野亀という亀の形をした孤丘が海に突出している...
柳田国男 「雪国の春」
...上州の上杉領へも突出して来た...
吉川英治 「上杉謙信」
...門を開いて突出してきた...
吉川英治 「三国志」
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