...僅かに半坪ほど食い込ましてあとの半坪は虚空(こくう)に突出してある...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...屋上に交叉して突出している材...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...八合目を過ぎて胸突八丁にかかってから今迄ただ砂漠を上るような感じのしていた山に岩骨が突出していて...
高浜虚子 「富士登山」
...褐色の塵芥や硝子の破片の方へ頭をちょっと突出していった...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...一つはそのまゝに北に走り一つは本來の比良山脈と殆ど直角を成して湖岸に迫り山崖が汀に突出してゐる處がそれである...
近松秋江 「湖光島影」
...そうして唄の拍子に合わせて首を突出しては自分の額を相手の顔にぶっつける...
寺田寅彦 「映画雑感6[#「6」はローマ数字、1-13-26]」
...たとえば妙な紅炎が変にとがった太陽の縁に突出しているところなどは「離れ小島の椰子(やし)の木」とでも言いたかった...
寺田寅彦 「断水の日」
...牙のように長い歯が一本ずつ突出している...
豊島与志雄 「「沈黙」の話」
...鼻より突出している大きな口や...
中島敦 「プウルの傍で」
...其先には平潟の入江の口から遥かに遠く横はつて見える小名浜あたり一帯の土地が手を出したやうに突出して居る...
長塚節 「隣室の客」
...頭上のヘルメットが招待客から突出している...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...岩の上に突出していて...
牧逸馬 「土から手が」
...谷風が小野川を突出して勝ち...
三木貞一 「初代谷風梶之助」
...紙を切るためのナイフを手に持つて突出してゐるのがギラギラ見える)貴様達だ!声 (階下から女将の)秋ちやん! 秋ちやん! 何をしてゐるんだよ! 秋ちやん! サツサとして呉れなきや困るぢやないの! お客さんが見えてゐるのよ...
三好十郎 「疵だらけのお秋(四幕)」
...城兵は各門から突出して...
吉川英治 「三国志」
...どっと突出して来たのは...
吉川英治 「三国志」
...その拝殿に向かいあって海中に突出している舞殿(ぶでん)...
吉川英治 「随筆 新平家」
...この浜町という所は――この附近全体がそうではあるが――恰も五本の指をひろげた様に細高い丘が海中に突出して...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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