...また空漠とした愛慾に惹かされるというような...
豊島与志雄 「黒点」
...甚だ空漠とした芳香みたいなものだったが...
豊島与志雄 「人の国」
...私は初めて空漠とした思いを感じた...
林芙美子 「新版 放浪記」
...これは……僕はふと空漠としたものに戸惑つてゐる...
原民喜 「鎮魂歌」
...何か空漠とした天界から小さな箱のなかに振り落されている自分を見出す...
原民喜 「夢と人生」
...移転をしてから十五日目――ああ何と云う空漠とした...
松永延造 「職工と微笑」
...矢代には空がいつもと違って恐ろしく支えのない空漠としたものに感じられた...
横光利一 「旅愁」
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