...把握されぬ空しい動亂は...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...○人間の生活とは畢竟水に溺れて一片の藁にすがらうとする空しいはかない努力ではないのか...
有島武郎 「運命と人」
...哲学と科学との関係に就いての今まで述べたような近代の様々な解釈の空しい努力も亦...
戸坂潤 「科学論」
...落着いた静かな空しい心境だった...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...夢のような空しい愛情だけを持つことにしよう...
豊島与志雄 「白木蓮」
...彼はその空しい気持で...
豊島与志雄 「反抗」
...ああ空しい希望、あなたは遂にいらして下さいませんでした...
豊島与志雄 「夢の図」
...空しいか空しくないか...
久生十蘭 「だいこん」
...希望をもつことは空しいといって...
久生十蘭 「だいこん」
...おそらく彼等は彼等の生を空しい或は辛い夢(そのために彼等は何時も餘計に疲れたやうに...
堀辰雄 「色褪せた書簡箋に」
...私はこの日記にはもう一種の愛讀者のある事――その愛する弟モオリスのために彼女自身は空しい生涯を送るのにも甘んじたこの美しい魂に對して思はず羨望の聲を洩らしたリルケのごときもののゐる事をも...
堀辰雄 「七つの手紙」
...デュアック その空しい智慧は神々の発語(みことば)でございました...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「ウスナの家」
...それは空しいことではないのか……こう考えた時...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...また元のやうに空空しい女になるのだ...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
......
森川義信 「あるるかんの死」
...遂に空しい望みを抱いたまま...
山本周五郎 「青べか日記」
...空しい諦(あきら)めの心をいだいて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...眼に見えぬ彼ルパンは空しい大捜索の幾日間を...
モーリス・ルプラン 菊池寛訳 「奇巌城」
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