...猶ほ伊藤侯が丸腰にして能く威望を朝廷に有するが如し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...丸腰も本意でないようだから...
中里介山 「大菩薩峠」
...苟(いやしく)も反抗のできぬように丸腰にしてしまったのが秀吉です……それを徳川氏に至って...
中里介山 「大菩薩峠」
...丸腰の巡査が入って来て...
久生十蘭 「魔都」
...隣家の往来などには丸腰(まるごし)(無刀のこと)なるもあり...
福沢諭吉 「旧藩情」
...一夕例の丸腰で二...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...私は丸腰だ」おそらく何か不安になったのだろう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...丸腰の男をやみ打ちするか」ラリが素早く向きを変え...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...奴ら丸腰だ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...丸腰に近い姿を哀(かな)しんでいたのである...
本庄陸男 「石狩川」
...丸腰の、武家には珍らしい町人腰に前垂れをしめ、新しい手拭(てぬぐい)をあたまに着けている姿は、どこか、意気で、なよらしげに児太郎にはながめられた...
室生犀星 「お小姓児太郎」
...其中に或侍が丸腰で隣家へ棋を打ちに行つてゐたとき...
森鴎外 「金貨」
...丸腰でいかにもしどけない姿でいなければならないこと...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...いっそ丸腰になって...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...片手をふところにして丸腰...
吉川英治 「江戸三国志」
...すると当然、腰の戒刀(かいとう)と錫杖(しゃくじょう)も「……お預かりを」という奥向きの侍に、つい預けるほかなくなってしまい、丸腰となって、さらに中廊下を深く一殿の内へ通された...
吉川英治 「新・水滸伝」
...情けない、丸腰になった、男の姿を――...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...先を急ぐ政右衛門が何ゆえにこの場所で丸腰の策略を使わねばならぬかは...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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