...よくも先(さっき)己達に穢い物を喰わせやがったな」こう云って信一と一緒にぺっ/\とやり出したが...
谷崎潤一郎 「少年」
...思いっきり穢らわしい疑う余地のないやくざなものの中にも...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...その一筋の明るみが部屋の中を一層薄穢く見せている...
豊島与志雄 「過渡人」
...内実は穢多に浚われたという神尾主膳...
中里介山 「大菩薩峠」
...一ヶ所甚だ雜然とした陋穢な一劃が目に付いた...
中島敦 「盈虚」
...何だか薄穢(うすぎた)なく垢(あか)づいた上に...
夏目漱石 「坑夫」
...ことに自分の穢ないところを見せるは厭(いや)であった...
夏目漱石 「明暗」
...あらゆる汚穢(おわい)と非礼と...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...もうその手に乘らないぞ――あんな穢ならしい書類なんか...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...おれは決してあんな穢ならしいものは食わないからね...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...誠に意地の穢(きた)ない所謂(いわゆる)牛飲馬食とも云うべき男である...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...その前に一匹の穢(きたな)い犬がうずくまっていた...
堀辰雄 「菜穂子」
...利根に合流すると穢くもあるし...
柳田国男 「故郷七十年」
...単に自分が血の穢れ又は喪の穢れに触れてはならぬのみで無く...
柳田國男 「祭のさまざま」
...女は穢(けがら)わしい物だと思う考えが頭にあって書かれた男の記録でしょうが...
与謝野晶子 「産屋物語」
...穢(きたな)い土が盛り上げてあった...
吉川英治 「銀河まつり」
...穢(え)に触れた人間を...
吉川英治 「平の将門」
...書策ハ謹(ツツシン)デ之(コレ)ヲ汚穢(オエ)紛失(フンシツ)スベカラズ一...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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