...粟の穗がフイと飛んで來て...
石川啄木 「赤痢」
...穗の揃つた麥畑の中を睦(むつま)し氣に川崎に向つた...
石川啄木 「鳥影」
...直ぐに二穗ともほうり出し...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...すくなくとも平福百穗あたりが芥川を畫くにあたつて...
小穴隆一 「二つの繪」
...柯(えだ)を連ね穗を并(あ)はす瑞(しるし)...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...槍は穗先を打ち碎く...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...かくして彼は青銅の穗先するどき長槍を手にし...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...それと共に芒の穗にかゝつた夕日は穗から葉に...
長塚節 「月見の夕」
...疾(とう)から鳴(な)かなく成(な)つて居(ゐ)た蛙(かへる)がふわりと浮(う)いてはこそつぱい稻(いね)の穗(ほ)に捉(つかま)りながらげら/\と鳴(な)いた...
長塚節 「土」
...榛の木の小枝が垂穗を...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...それに槍の穗だけ濡れて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...大風の吹く城の向うで化猫草の穗のゆらゆらとうごいてゐてなにものかかなしい追憶の敵が笑つてゐる...
萩原朔太郎 「敵」
...馬鹿をお言ひで無い人のお初穗を着ると出世が出來ないと言ふでは無いか...
樋口一葉 「わかれ道」
...枯れ穗の美しさは色といひ淋しさといひ...
室生犀星 「京洛日記」
...チチウは稻架場の落穗のことで...
柳田國男 「食料名彙」
...土穗の訛語であることは明かだが...
柳田國男 「食料名彙」
...例の百穗氏にとつては思ひ出の多い記念すべき出世作の――鴨だけが...
吉川英治 「折々の記」
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若山牧水 「樹木とその葉」
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