...渦を巻きつゝ繽紛として降り積る雪の中に...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...どつさり積るのです...
津村信夫 「雪」
...世間の大衆の不平が積るのが当然と云わねばならぬ...
戸坂潤 「学界の純粋支持者として」
...積るお話をお聴き申さなければなりません……」...
中里介山 「大菩薩峠」
...それを残らず金に見積ることは...
中里介山 「大菩薩峠」
...一寸たア積るめえよ...
長與善郎 「青銅の基督」
...すなわちおれが彼の地位にいたらこんな失体は演じまいと云う己を高く見積る浪漫的な考がどこかに潜(ひそ)んでいるのであります...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...不満、毎日積るばかり...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...しんしんとふり積る雪の日の静けさは...
本庄陸男 「石狩川」
...今年は犬のお正月犬さん大そうよろこんで初日の出をば拝みて「ヤァお目出度う」ワンワンワン花の咲き出す春の頃梅桃桜花見して犬さん酒にほろよひで三味線ひいてワンワンワン暑い/\と夏くれば海水浴としゃれ出して犬さん浜べでジャブ/\ と一生懸命泳ぎ出す雪ふり積る冬の頃犬さん中々元気よく町の中をばとびまはり「お正月来い」ワンワンワン...
槇村浩 「犬の一年」
...大きな国の総人口を見積るに当っては...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...」「一尺(いっしゃく)は積るな...
宮沢賢治 「耕耘部の時計」
...少しは積るらしい今年初めての雪の音を珍らしく聞きすました...
室生犀星 「故郷を辞す」
...一の二「やあとうとうやってきたな」「……しかも粉雪だ」「これは積るぞ」講演が終ったのは夜の十時...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...ひいてはお怨み積る右府信長公の滅落をこの目に見たら...
吉川英治 「新書太閤記」
...雪の降り積るにまかせたまま...
吉川英治 「源頼朝」
...尾鈴山といふのの八合目ころから上にほのかに雪の積ることがありました...
若山牧水 「樹木とその葉」
...冬過ぐとすがれ伏したる萱原にけふ降り積る雪の真白さ大君の御猟(みかり)の場(には)と鎮まれる天城越えゆけば雪は降りつゝ見下せば八十渓に生ふる鉾杉の穂並が列に雪は降りつつ天城嶺の森を深みかうす暗く降りつよむ雪の積めど音せぬ岩が根に積れる雪をかきつかみ食ひてぞ急ぐ降り暗むなかをかけ渡す杣人がかけ橋向つ峰(を)の岨(そば)につづきて雪積める見ゆ...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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