...越後は雪の多く積もる所で...
井上円了 「おばけの正体」
...いやが上にも降り積もる深雪の下に圧(お)しつぶされて死んだようになっていた...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...降るともなく積もるともなく飛び交す...
谷譲次 「踊る地平線」
...掃(は)いても掃いても黄いろい銀杏の葉は散って積もる...
田山花袋 「田舎教師」
...池の氷が張りつめた上に、雪が積もると、その表面におもしろい紋のような模様ができる...
寺田寅彦 「池」
...そこでは黒の帽子を一日おくと白く塵(ちり)が積もると言っていた...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...しからば遅れを見積もることはできない...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 加藤朝鳥訳 「橙の種五粒」
...書かれた紙も積もる歳月に黄ばみ...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...統計(とうけい)に積もると大したものであろう...
新渡戸稲造 「自警録」
...積もるより吹き飛んでしまうほうが多い...
久生十蘭 「南極記」
...築島が出来ずに今後の年月に積もるべき船人や旅人が失うものを比べた時...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...まだ損害の全額は見積もることができない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「見えざる力」
...沓の代はたられて百舌鳥の声悲し馬の尾をたばねてくゝる薄かな菅笠のそろふて動く芒かな駄句積もるほどに峠までは来りたり...
正岡子規 「旅の旅の旅」
...心に積もる恨みを告げた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...然し積もるという程もなく歇(や)んで...
山本周五郎 「日本婦道記」
...しかし下町の雪は積もるあとから掻(か)き寄せられ...
山本周五郎 「へちまの木」
...――金蓮が積もる思いをはらすのは今日だとしていた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...その後の話も積もるほどあって...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索