...左手に岩ばかりの穂高の頭が雲の中に出ている...
板倉勝宣 「山と雪の日記」
...たんぼの稲穂がそろそろ七月末にはきざしてくる...
高村光太郎 「山の秋」
...大根飯を炊く――萱の穂で小箒を拵らへる――髯が伸びて何となく気にかゝる――といつたやうな身辺些事もそれ/″\興味があるものだ...
種田山頭火 「其中日記」
...終局に於て宗教的である処の非科学的な継穂を与えることによって...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...高千穂河原からの第一段階は...
豊島与志雄 「高千穂に思う」
...夜九穂子来訪...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...夜九穂子と三十間堀に一酌す...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...竜之助の槍の穂先で咽喉(のど)を押えられて動きが取れなくなってしまった...
中里介山 「大菩薩峠」
...生姜畑枯れ山の芒(すすき)ア穂に出てちらつくが赤い畑の唐辛(たうがらし)帯にしめよか襷(たすき)にしよかどうせ畑の唐辛石を投げたら二つに割れた石は磧(かはら)で光つてる安(やす)が女房(にようぼ)の連ツ子はしよなりしよなりともう光る生姜畑の闇の晩背戸へ出て来て光つてる...
野口雨情 「別後」
...継穂(つぎほ)もなく余吾之介は口を切りました...
野村胡堂 「十字架観音」
...――昔から菜穂子は何か気に入らない事でもあると...
堀辰雄 「菜穂子」
...その花穂が紅色ですこぶる美観を呈するからである...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...紅緑の花咲く蓼や秋の色水際に蓼の垂り穂や秋の晴れ我が姿水に映つして蓼の花一川の岸に穂を垂る蓼の秋秋深けて冴え残りけり蓼の花ボントクタデ(飯沼慾斎著『草木図説』の図)(下方の花穂の一部ならびに果実の二つは牧野補入)婆羅門参キク科の一植物に...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...額に芒の穂をくゝりつけた顔でにらみつけました...
槇本楠郎 「文化村を襲つた子供」
...こん野郎!(と千歯の歯に引っかかった麦束の穂を力まかせに引き抜く)青年 ……近頃は...
三好十郎 「おりき」
...稲(いね)の穂波(ほなみ)一「……オ...
吉川英治 「黒田如水」
...一穂(いっすい)の灯を無口に見合っていた...
吉川英治 「私本太平記」
...穂先一尺を争って駈け出してゆく...
吉川英治 「新書太閤記」
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