...秋穂まゐりが出来ないので湯田へ行く...
種田山頭火 「其中日記」
...紫蘇の穂を採る、すこしおくれたが、香気あたりにたゞよふ...
種田山頭火 「其中日記」
...美穂子の顔が続いて眼前を通る...
田山花袋 「田舎教師」
...美穂子が三四日前に...
田山花袋 「田舎教師」
...薄(すすき)の穂を丸く曲げて...
夏目漱石 「虞美人草」
...甲斐ヶ嶺(かいがね)や穂蓼(ほたで)の上を塩車(しおぐるま)高原の風物である...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...その颱風の去つた方向に稲の穂は悉く靡き...
原民喜 「廃墟から」
...十二翌日、菜穂子は、風のために其処へたたきつけられた木の葉が一枚、窓硝子(まどガラス)の真ん中にぴったりとくっついた儘(まま)になっているのを不思議そうに見守っていた...
堀辰雄 「菜穂子」
...」そんなとき菜穂子はしみじみと考えるのだった...
堀辰雄 「菜穂子」
...菜穂子は眼に見ることの出来ない大きな力にでも押し上げられるようにして...
堀辰雄 「菜穂子」
...菜穂子は驚いて顔を上げた...
堀辰雄 「菜穂子」
...ときおり林の切れ目から薄赤い穂を出した芒(すすき)の向うに浅間の鮮やかな山肌をのぞかせながら...
堀辰雄 「楡の家」
...さてこのは元来ツバナ(チガヤすなわち白茅の嫩(わか)い花穂である...
牧野富太郎 「植物記」
...「麦の穂は衣(ころも)へだてておん肌を刺すまで伸びぬいざや別れむ」「日は紅しひとにはひとの悲しみの厳かなるに泪は落つれ」の二首は私を驚かしたものであった...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...初穂の祭がすんで後に...
柳田国男 「海上の道」
...手早く外(はず)しとった玉槍の穂先で...
吉川英治 「剣難女難」
...亡君の御一周忌の法要に赤穂へ参られた大石殿のうしろには...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...また、太刀は切先(きっさき)と、柄の部分とが、はっきり分れていて、その一方しか活用できないが、棒は両端が切先ともなり、穂先ともなって、それを自由自在に使いわける権之助の練磨は、飴屋(あめや)が飴をのばすように、長くもし、短くもするのではないかと眼に怪しまれる程だった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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