...學校では別に種板や藥材の代金を拂はなければならない...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...二階に上ると写真の種板を一杯もっていた...
上村松園 「土田さんの芸術」
...その種板を持ってゆかれたことを知りましてねえ...
海野十三 「振動魔」
...種板までも――』『そして残った一枚は?』『それは――...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「蛇性の執念」
...種板(たねいた)を補力して焼付けてみると...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「ペルゴレーズ街の殺人事件」
...あたかも種板を現像するようにだんだん見え出して...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...その時の映画の種板はたいてい一枚一枚に長方形の桐製(きりせい)のわくがついていて...
寺田寅彦 「映画時代」
...獣がこれに触るると同時に器械のシャッターが開いて種板に写る仕掛けがしてある...
寺田寅彦 「話の種」
...今度のは種板の上に三色の細い線を並べたもので大体の理窟は前のと変りはない...
寺田寅彦 「話の種」
...写真の種板が十分乾かぬうちに粉のようなものを振りかけると...
寺田寅彦 「話の種」
...このガラス格子を写真種板に直接に重ねて焼付けることを試みたらすぐ成効してたいそう嬉しがった...
寺田寅彦 「レーリー卿(Lord Rayleigh)」
...自分は一枚でも滿足な種板が欲しいので短い時間を節約して冬と甚だ親密に成つた...
長塚節 「教師」
...写し絵の種板のようなものをおしあててニヤリと凄い顔で笑う...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...節穴に嵌めこんだ種板で欄間に大蛇をうつして見せようなんてえのは...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...「種板には豚の子ばかし写っとったそうだ」と...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...その光はそれと相対の位置に据付けてある幻燈(フロ)の種板(たねいた)とレンズを透して反対側の壁に像を結ぶという他愛のない仕掛なのであります...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...二枚の種板が一つの暗箱の中でずって動くように...
宮本百合子 「石を投ぐるもの」
...写真の種板(たねいた)にも感光しないような人物を見る...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
便利!手書き漢字入力検索