...種々な色のつぼみがおおかた葉の散り尽くしたこずえにまで残っていた...
有島武郎 「或る女」
...しかれども種々の事情により武力は...
石原莞爾 「戦争史大観」
...我ら日本人が祖先からこの天然の種々の現象に心をとめ...
高浜虚子 「俳句への道」
...何の関係もない色々の工場で製造された種々の物品がさまざまの道を通ってある家の紙屑籠で一度集合した後に...
寺田寅彦 「浅草紙」
...種々の方面と複雑なる材料を基礎としたるを疑はずと雖も...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...種々の身振や癖や夢想や狂気や罪悪などを強要する...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...あまり自慢にもしていないがしかししりぞけようともしていない種々の本能をもっていて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...自分のような我儘者にも種々親切にしてくれること……など...
豊島与志雄 「反抗」
...種々の事物や法律や偏見や人物や事実などが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そして中央の管から分かれてその鉢の各へ通じてる種々な管の枝が...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その採掘も種々である...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...種々(さまざま)の取留(とりとめ)も無い事が続々胸に浮んで...
二葉亭四迷 「浮雲」
...その方法として、夫人は監守兵の怠惰に乗じて、その夫を櫃の中に隠匿(いんとく)して、これを救い出すという画策を案出したのであるが、これを実行するのは、種々の困難と、多大の危険とが伴うことは言を俟(ま)たないことであるから、熟考の上にも熟考を要する次第で、軽々しく手を下すことが出来なかった...
穂積陳重 「法窓夜話」
...其角には人事的の種々の変な題まで網羅せられて居るです...
正岡子規 「俳句上の京と江戸」
...現代における倫理の混亂は種々に論じられてゐるが...
三木清 「人生論ノート」
...「あの橋本の事を種々御面倒になって居りますそうですけれど...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...勿論種々な点で前よりも身体の労働の少くなった事を大変気持好く感じて居た...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...匕首(ひしゆ)なんぞの種々な形をしたのが...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「不可説」
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