...山火事で焼けた熊笹(くまざさ)の葉が真黒にこげて奇跡の護符のように何所(どこ)からともなく降って来る播種時が来た...
有島武郎 「カインの末裔」
...併し同じタイヤを使用している自動車が幾種類もあるんだから...
江戸川乱歩 「殺人迷路」
...列車はあとにつづく種蒔器械のようにそのなかに種子として多くのいそがしい人間や浮動する商品を蒔きちらす...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...先んじ驅けて人類に種々の禍害を蒙むらす...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...歴史的社会を自然有機体や自然物からの類推によって解釈することではなく(そこから各種の社会有機体説や社会ダーウィン主義が発生する*)...
戸坂潤 「科学論」
...こうしたインテリ社会層説は結局一種のインテリ「階級」説自身(この誰でも誤りだと知っている)に通じるという点だ...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...観念論と実在論(云い直せば寧ろ唯物論)との一種の総合或いは寧ろ折衷であった...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...僕には苦痛の種となる……...
豊島与志雄 「明日」
...関山というような種類のものでなくて...
中里介山 「大菩薩峠」
...あの種類の女には毒がある...
中里介山 「大菩薩峠」
...各種の高級蔬菜の栽培に惨憺たる苦心を払った...
中谷宇吉郎 「アメリカの沙漠」
...この種は屯二千ドルから下ったことがない...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...一人にして一種に長ずる者あり...
正岡子規 「俳諧大要」
...みんなが校庭でよく或る種の経験について話し合うのを聞くようになった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「小フリイデマン氏」
...○家鴨は鶏の如く種々なる料理に用い得べし...
村井弦斎 「食道楽」
...僅に右三種の書の名目を知るに至つて...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...あるいは特に食用に適した一種があるのかも知れない...
柳田國男 「食料名彙」
...或る種のアタマの持ち主は直ぐに気付いたであろう...
夢野久作 「冗談に殺す」
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