...本来の稚拙な味は大部分失われ...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...学芸会みたいな稚拙なところもある...
太宰治 「芸術ぎらい」
...喫茶店の女から稚拙な手紙をもらった覚えもあるし...
太宰治 「人間失格」
...純粋な白金で造られた精巧な楽器を稚拙な幼童がもてあそんでいるような...
立原道造 「夏秋表」
...その中に稚拙な西洋婦人の立ち姿の周囲にリリアン・ギッシュ...
寺田寅彦 「映画時代」
...それを飾る愉快に稚拙なペン画を嬉しがったりした...
寺田寅彦 「科学に志す人へ」
...稚拙といえば正に稚拙なところもあるが...
中谷宇吉郎 「八戒に遭った話」
...「この筆蹟(て)に覚えはありませんか」「全く見たことも無い拙い字で」それは子供の手習字のような稚拙な文字で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その紙片には殊さららしい稚拙な文字で...
久生十蘭 「魔都」
...それに彫られてある模様の稚拙な感じと云い...
堀辰雄 「恢復期」
...それに彫られてある模樣の稚拙な感じと云ひ...
堀辰雄 「恢復期」
...極めて英作文の不得意な自分が辛うじて書いた稚拙な英文手紙の抜萃である...
牧野信一 「消息抄(近頃書いた或る私の手紙から。)」
...丁度他人(ひと)と言葉を交へる時と同じやうに稚拙な文章が廻りくどかつたりして折角の感興にそぐはなかつた...
牧野信一 「雪景色」
...彼柳丸には稚拙な笑い絵を描いては仲間に無料でくれてやる道楽があって...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...稚拙ながら新興の意気をもって...
宮本百合子 「現実に立って」
...稚拙なるは無心を意味し...
柳宗悦 「工藝の道」
...稚拙な味(あじわ)いがあるからだと云えるのです...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...稚拙な、子どものような仮名文字で、やっと、短いことばを書きつづった...
吉川英治 「私本太平記」
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