...私はこの虫の稚拙な鳴声を一度立聴したいものだと思つて...
薄田泣菫 「独楽園」
...学芸会みたいな稚拙なところもある...
太宰治 「芸術ぎらい」
...しかも稚拙な直譯である...
太宰治 「猿面冠者」
...それを飾る愉快に稚拙なペン画を嬉しがったりした...
寺田寅彦 「科学に志す人へ」
...この稚拙なグロテスクのスケッチはけだし傑作であったと思う...
寺田寅彦 「蒸発皿」
...紙の表には稚拙な筆で牛頭馬頭と...
久生十蘭 「魔都」
...その紙片には殊さららしい稚拙な文字で...
久生十蘭 「魔都」
...稚拙ながら、著者の天分を窺ふに足る作品であつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...その稚拙な言動や思考形態も一種の魅力と映じてゐたものが...
北條民雄 「道化芝居」
...稚拙な味とでもいつたものか...
堀辰雄 「Ein Zwei Drei」
...稚拙な彫りのある椅子などを見れば分かる...
堀辰雄 「恢復期」
...稚拙な彫りのある椅子などを見れば分かる...
堀辰雄 「恢復期」
...不思議なことには何んな稚拙な作品であつても...
牧野信一 「月評」
...丁度他人(ひと)と言葉を交へる時と同じやうに稚拙な文章が廻りくどかつたりして折角の感興にそぐはなかつた...
牧野信一 「雪景色」
...その代わり高座でもよく稚拙な絵の曲描きはやっていた...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...稚拙なるは無心を意味し...
柳宗悦 「工藝の道」
...文章の余りに稚拙なところや...
吉川英治 「茶漬三略」
...これらの稚拙な埴輪人形を作っていた民族が...
和辻哲郎 「人物埴輪の眼」
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