...野菜(やさい)は稚(わか)き柔(やわらか)なる品(しな)を擇(えら)ぶべし...
關寛 「養生心得草」
...妙子は板倉が丁稚(でっち)上りの無教育な男であることも...
谷崎潤一郎 「細雪」
...稚(ちいさ)いものがいちゃ働くことも出来まいが……...
徳田秋声 「足迹」
...一般の書風はまだ極めて幼稚であつて...
内藤湖南 「北派の書論」
...しかしてその布局は和蘭陀銅板画(どうばんが)を模倣したる稚(おさな)き技巧のためにかへつて一種愛すべき風趣を帯びたり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...おたみの稚顔(おさながお)によく似た少女をつれているのを見て...
永井荷風 「ひかげの花」
...幼稚な動機に大層な理由附を施してみたり...
中島敦 「かめれおん日記」
...その思想は如何に幼稚であってもよい...
中野秀人 「第四階級の文学」
...事実幼稚なものが多いのである...
中谷宇吉郎 「科学映画の一考察」
...親爺(おやぢ)の幼稚な頭脳には...
夏目漱石 「それから」
...丁稚(でつち)の品吉ぢやありませんか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...彦根城下の小学校か幼稚園から...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...幼稚な妄想も好い加減にしろ...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...稲つけば皹(かが)るわが手を今宵もか殿の稚子(わくご)がとりて歎かむ(巻十四東歌)万葉集に就て云々する以上その長歌に就て一言もふれなかつたのは勿論片手落の沙汰ではあるが...
三好達治 「万葉集の恋歌に就て」
...全体御幼稚で、男性に対して何の警戒もあそばさなかったものですから、長い年月をかけた恋とは申しながら、こうまで進んだ関係になろうとはあちらも考えておいでにならなかったことでございますよ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...安心していたのはなんたる自分の幼稚な考え方であったろう...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...その茶わん屋にわしが丁稚奉公(でっちぼうこう)していたあいだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...稚子さらいの手にかかったのじゃあるまいかなあ」箭四郎がつぶやくと...
吉川英治 「親鸞」
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