...この何ほどかの幼稚な知識に因って...
魯迅 井上紅梅訳 「「吶喊」原序」
...一人の丁稚を追いまわし...
上村松園 「わが母を語る」
...我が幼稚なる祖国の貿易が盛況を呈し来って...
大隈重信 「世界平和の趨勢」
...今度は春琴は素直に妊娠(にんしん)を認めたがいかに聞かれても相手を云わない強いて問(と)い詰(つ)めるとお互(たがい)に名を云わぬ約束(やくそく)をしたと云う佐助かと云えば何であのような丁稚風情(ふぜい)にと頭から否定した...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...「自分じゃ稚(ちいさ)い時分から育てた芳ちゃんが...
徳田秋声 「足迹」
...その幼稚な未熟さにあるのではなくて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...だが当時の幼稚な技術ではどうしても途中で石炭をつむ寄港地が必要だった...
服部之総 「黒船来航」
...一種のコウフンは私達には薬かも知れない二人は幼稚園の子供のように足並をそろえて街の片隅を歩いていた...
林芙美子 「新版 放浪記」
...でなければ「接吻をし度い」――その二つが他合もない幼稚な興味なんだ...
牧野信一 「坂道の孤独参昧」
...果して『新俳句』刊行後『新俳句』を開いて見るごとに一年は一年より多くの幼稚と平凡と陳腐とを感ずるに至り今は『新俳句』中の佳什(かじゅう)を求むるに十の一だも得る能はず...
正岡子規 「墨汁一滴」
...それも極めて幼稚のものに過ぎなかった...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...幼稚園へ行って見たら先生がいてしかも白いものを着ていて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...稚(おさ)ない人たちの新しい名を好む癖は...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...なにかの稚魚が群れをなして...
山本周五郎 「青べか物語」
...幼児の稚気を親が笑う時のように...
吉川英治 「梅※[#「風にょう+思」、第4水準2-92-36]の杖」
...抱き合ったりして――中でも稚(おさな)い十二...
吉川英治 「源頼朝」
...丁稚(でっち)さんの着る縞の着物に角帯を締めさせられた事だった...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...そこに在来の原始的な、幼稚な、漠然たる神秘感が、温かい人間的情緒の内容をもって、新しい輝きをもって共働する...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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