...頭を稍(やや)後へ反(そ)らせてほとんど独り呟くように...
芥川龍之介 「西郷隆盛」
...老牛で歯が稍(やや)鈍くなっているから...
伊藤左千夫 「牛舎の日記」
...世人は稍もすれば...
高木敏雄 「比較神話学」
...その稍角張つた肩のあたりにも...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...その下には稍(やや)肉感的な紅味のある唇が心持ふくらんで持上つてゐた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...張りのある眼だけが稍神経質なうるほひを帯び...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
......
永井荷風 「一夕」
...翌朝空が稍曇つて居た...
長塚節 「痍のあと」
...空想的な眼差で稍暫く打ち眺め...
牧野信一 「心象風景」
...いつも私が稍ともすれば浮々と安つぽい態度をして失敗したことばかりを見慣れてゐたので...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...稍美しく気どつた女さへ見れば...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...」と自分も稍癇癪を起して...
牧野信一 「夏ちかきころ」
...稍暫し眼を伏せたが...
牧野信一 「晩春日記」
...どうしたの?留吉 (寝たまま稍々元気になり)……腹も……空いてるが...
三好十郎 「地熱」
...」神経的にびくっと私のかおを稍々(やや)きびしい目つきで眺めた...
室生犀星 「音楽時計」
...しかし此語には稍指す所の事の形式を取つて...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...稍幕医柴田氏の事蹟を詳にすることを得たから...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...文章は製作當時の通行文よりも稍古い時代の風格を經として...
和田萬吉 「父兄の方々に」
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