...しかし天はこの稀代の英傑を棄てなかった...
石原莞爾 「戦争史大観」
...くろがね天狗くろがね天狗!そう呼ばれるようになった稀代の殺人鬼は...
海野十三 「くろがね天狗」
...名探偵その人が稀代の殺人犯人だなんて誰が想像し得ただろう...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...一世を震撼(しんかん)せしめた稀代の女賊「黒トカゲ」は...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...いづれも稀代の珍也...
大町桂月 「房州の一夏」
...探偵の稀代のロマンチックな想像をかりたて...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「青玉の十字架」
...この男こそは稀代の兇賊として...
コナン・ドイル 新青年編輯局訳 「臨時急行列車の紛失」
...さいぜん貴公の家士が稀代の名筆を分捕られたそうな...
中里介山 「大菩薩峠」
...相手が稀代の風流婦人だけに...
中里介山 「大菩薩峠」
...在り金をさらふ稀代の曲者だ...
牧野信一 「鬼の門」
...稀代の喧嘩巧者で酔へば酔ふほど隼のやうな身軽さになり変るといふのであつた...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...私は弱くて貧乏でそして稀代の塩辛声であつたのか――そのやうなあきらめ心も湧かぬでもなかつたが...
牧野信一 「武者窓日記」
...それは稀代の天才か狂人の場合に他ならぬでせう...
牧野信一 「浪曼的月評」
...吾輩に取っては稀代の異聞としか想われぬに因る...
南方熊楠 「十二支考」
...同時に振りかぶった稀代の竹杖に怖るべき殺気をブーンと孕(はら)ませた...
吉川英治 「剣難女難」
...――実(げ)にも稀代の匹夫が玉殿にあらわれたものだ...
吉川英治 「三国志」
...よく士を敬い、賢言を用い、稀代の名将と、多年ご高名を慕うのみでしたが、今日、幹兄のお導きによって、拝顔の栄を得たことは、生涯忘れ得ない歓びです」曹操は、すっかり打ち解けて、蒋幹のてがらを賞し、酒宴に明けた翌る日、共に馬をひかせて、一丘へ登って行った...
吉川英治 「三国志」
...一つにつなぎ合わせた稀代の逸品という触れこみなのさ...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「真珠の首飾り」
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