...やはり稀代の逸物である磨墨(するすみ)という名馬を与えられた...
伊丹万作 「余裕のことなど」
...くろがね天狗くろがね天狗!そう呼ばれるようになった稀代の殺人鬼は...
海野十三 「くろがね天狗」
...松平不昧は稀代の茶入油屋肩衝を自分の手に入れた...
薄田泣菫 「茶話」
...世間では私を目して稀代の殺戮(さつりく)者...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...諸種のイズムの窮屈さをいとう稀代の天才が出て...
豊島与志雄 「愉快な話」
...それに東道の主人が稀代の学者であり...
中里介山 「大菩薩峠」
...さいぜん貴公の家士が稀代の名筆を分捕られたそうな...
中里介山 「大菩薩峠」
...そして田沼意次が稀代の得意であったと言われる...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...これが稀代の名器で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...……皇帝は稀代の大金剛石を持っている...
久生十蘭 「魔都」
...シヨーペンハワーには一寸ひつかゝつてゐる――」「あの稀代の厭世家か?」「さう一概には決められないが...
牧野信一 「夏ちかきころ」
...お身の言うように稀代の美男子なら...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
......
宮武外骨 「一円本流行の害毒と其裏面談」
...昨日の紅顔にかえらざる?(ホラティウス)独りでいるときまで秩序を失わない生活こそ稀代の得がたい生活である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...凱歌を上げて立ち去った稀代の天才少女である...
夢野久作 「少女地獄」
...……吾輩の研究の中心となっている稀代の美少年と...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...王家には昔より七宝をちりばめた稀代の名刀が伝来されておる由...
吉川英治 「三国志」
...そのいずれもオリョールの古老たちによって「稀代の暴君」と呼ばれている...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
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