...警察投書稀代の怪人「蠅男」の世にも恐ろしき正体は遂に曝露(ばくろ)した...
海野十三 「蠅男」
...途中何かと故障があって一家を成すに到る人は甚だ稀(まれ)であります...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...また専有せられる物はすべて稀少である)これらすべての物の間に一つの関係が成立する...
レオン・ワルラス Leon Walras 手塚壽郎訳 「純粋経済学要論」
...「稀有(けう)なる人事や...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...稀には安綱があるとも承ったけれど...
中里介山 「大菩薩峠」
...山頂の空氣は稀薄であり...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
...殆(ほとん)ど稀(ま)れにしか無いであろう...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...御飯も乾飯(かんぱん)に稀飯(きはん)といって固い御飯とお粥のようなものと二色出ます...
村井弦斎 「食道楽」
...許しを乞うてゐるのは稀らしい客の風情であつた...
室生犀星 「汽車で逢つた女」
...それこそかえって稀有で困難な事柄だが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...善はそれが稀であればますます美しく...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...弘前から繍の道を修めに出京した相馬という人の仕事を稀らしく師匠は賞めたことがあった...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...知識ある者で純な信仰をもち得る者が稀の稀なのと同じである...
柳宗悦 「工藝の道」
...稀(まれ)にもこの貝の捕(と)れるという例を聴かず...
柳田国男 「海上の道」
...稀(まれ)にはこの動作を必要としている土地もあるらしい...
柳田国男 「木綿以前の事」
...稀れにみるお人柄の一人として」「ありがとう存じます」と...
吉川英治 「私本太平記」
...政治を執る者には稀(まれ)なほど...
吉川英治 「源頼朝」
...江戸の麻布の山まで来ると、人家は稀れで、わずかに、彼方此方の谷底に、田や畑や農家の屋根が、点々と見えるに過ぎない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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