...古人を買ひ冠ることは稀(まれ)なりと為さず...
芥川龍之介 「八宝飯」
...珍書稀本書画骨董の蒐集家として聞えているが...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...いま全市を震駭(しんがい)させている稀代の怪魔蠅男の捕物であったと知って...
海野十三 「蠅男」
...周邊(あたり)の話(はなし)には稀(まれ)に立入(たちい)るのみで...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...途方もない稀覯(きこう)書が紛れ込んでいる事がある...
辰野隆 「愛書癖」
...伊勢の国境大杉谷の方へ這入(はい)った人跡稀(じんせきまれ)な行き留まりの山奥...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...一尺の上も積るは稀(まれ)で...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...ホンの少しばかり念頭に上って来ることさえ極めて稀れであったのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...稀(まれ)には隱(かく)れた未來(みらい)を故意(こい)に呼(よ)び出(だ)す不吉(ふきつ)な言葉(ことば)とも解釋(かいしやく)した...
夏目漱石 「門」
...稀(まれ)には二百本『皆矢(かいや)』のこともあつたと傳へて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...稀(まれ)には料理用のバナナを供せられたが...
林芙美子 「浮雲」
...たゞ或る作品のイデオロギイの稀薄である場合は芸術性のみを批評の対象とする場合もあり...
平林初之輔 「諸家の芸術価値理論の批判」
...世(よ)の中(なか)に稀(まれ)な大木(たいぼく)がありました...
本多靜六 「森林と樹木と動物」
...稀に母さんが来たつて...
牧野信一 「淡雪」
...最も稀(ま)れな微笑を見せた...
松永延造 「アリア人の孤独」
...現在ではそういう品を使う者が稀になり...
山本周五郎 「季節のない街」
...稀(たま)には顔を見せぬか」「御陣務のおさまたげと存じまして...
吉川英治 「新書太閤記」
...稀に飮めばとて一合四五錢のものをコツプで飮む位ゐで...
若山牧水 「山寺」
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