...ホッと息をして莨に火を移すが...
石川啄木 「菊池君」
...やがて地上へ移すと動きだした...
海野十三 「宇宙戦隊」
...他のトランクに移すのは面倒(めんどう)だ...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...博士を担架(たんか)でしずかに病室へ移すよう命じた...
海野十三 「超人間X号」
...これを他の勢力に移す事は英国にとって忍ぶべからざるところである...
大隈重信 「三たび東方の平和を論ず」
...船はさうして老僧を通ひ船に移すと直ぐまたけたゝましい推進機の音に水を蹴つて進航を始めた...
近松秋江 「湖光島影」
...ただ器械的に箸より口へ移すまでにてこれ有り...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...この山を彼処(かしこ)に移す程の勢力ありしなり...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...鐵瓶の湯が沸つたのでお袋は二つの茶碗へ箱篩から附木(つけぎ)で蕎麥粉をしやくつて移す...
長塚節 「芋掘り」
...身近き者死人の枕を蹴外し少しく寝所を移すなり...
中山太郎 「本朝変態葬礼史」
...女王の人形が歩を移すがごとく昂然(こうぜん)として入口まで出る...
夏目漱石 「虞美人草」
...春の宵(よい)に併(なら)んで移す当人は...
夏目漱石 「虞美人草」
...今入って来た入口の方へ眼を移すと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何気なく先生のとなりへ視線を移すと...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...二度目に人食わるれば神の怒りやまぬつもりで村を移すと...
南方熊楠 「十二支考」
...柳子の手をソッと振りほどいてとなりの若宮に眼を移す)若宮 わあっ! (それまでもワナワナとふるえていたのが...
三好十郎 「冒した者」
...お櫃(ひつ)へ移す時前の肉と野菜をよく混ぜたのがこの凱旋飯で豆腐の汁物でも添えると沢山食べられます...
村井弦斎 「食道楽」
...五人で本拠を移す相談を始めた...
山本周五郎 「風流太平記」
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