...荒海の彼方(かなた)へ夜ごとに秘めやかな光芒(こうぼう)をキラリキラリと投げつづけている汐巻灯台の意味ありげな姿が...
大阪圭吉 「灯台鬼」
...ある秘めやかな快さをなおもっている...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...「健康状態に在ってわれわれが自己の奥底の声に耳をすますとき、秘めやかな、甘美な歌というべきものが聞える...
中井正一 「スポーツの美的要素」
...その秘めやかな宗教的記念...
長與善郎 「青銅の基督」
...人の靴音は秘めやかに鳴った...
牧逸馬 「女肉を料理する男」
......
夢野久作 「髪切虫」
...それはもう何とも彼(かん)ともいえない秘めやかな高貴な芳香が...
夢野久作 「狂人は笑う」
...錫杖の仕込刀(しこみ)を左手(ゆんで)に提げて足音秘めやかに方丈を忍び出で...
夢野久作 「白くれない」
...海は月出の前で秘めやかに白んでいた...
横光利一 「花園の思想」
...微妙な線、こまやかな濃淡、魔力ある抑揚、秘めやかな諧調、そういう技巧においてもまた、私の生まれつきのうぬぼれは製作によって裏切られる...
和辻哲郎 「生きること作ること」
...秘めやかな魅力をもってわれわれの心の底のある者を動かすのである...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...われわれはその気禀にもある秘めやかな親しみを感じないではいられない...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...確かにしめやかな情緒をさそい出さずにはいない秘めやかな力がある...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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