...これから秋冷(しうれい)相催(あひもよほ)すと...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...そろそろ秋冷の季節である...
太宰治 「服装に就いて」
...恰好な家も見付からぬ間にいつか残暑も次第に過ぎて都門にようやく秋冷の気が漂う頃となってきた...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...朝夕、秋冷をおぼえる、まつたく秋だ、旅をおもふ...
種田山頭火 「一草庵日記」
...・食べるものはあるトマト畑のトマトが赤い・水のゆたかにうごめくもののかげ・空の青さが樹の青さへ石地蔵尊・秋晴れのみのむしが道のまんなかに市井事をうたふ・彼氏花を持ち彼女も持つ曼珠沙華秋の夜ふけて処女をなくした顔がうたふ(改作)・なんと大きな腹がアスフアルトの暑さ九月十六日朝は秋晴秋冷だつたが...
種田山頭火 「其中日記」
...九月廿三日曇、秋冷、野分らしく吹く...
種田山頭火 「其中日記」
...急に秋冷を覚えた...
種田山頭火 「其中日記」
...八月廿八日曇、風模様、秋冷、雨すこし...
種田山頭火 「其中日記」
...盛夏八月既に秋冷を感ずる湯元の浴舍の座敷から眞青な夏草に被はれた前白根の清らかな色を眺めた時...
近松秋江 「箱根の山々」
...残暑去つて秋冷忽病骨を侵す...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...朝には秋冷を覚ゆる九月に入ると...
永井隆 「長崎の鐘」
......
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...私は成るべくならば秋冷を覚ゆる頃まで滞在してゐたい――修善寺温泉へ行つてゐる母からは...
牧野信一 「毒気」
... 秋風や白木(しらき)の弓に弦(つる)張らん 去来夏時(かじ)白木の弓に弦を張れば膠(にかわ)が剥(は)げるとて秋冷の候を待ちてするなり...
正岡子規 「俳諧大要」
...又秋冷にこまり申候而延引如此に御坐候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...秋冷盈至之処、益御清穆起居奉賀候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...秋冷の林中に夜をあかしかねて...
横瀬夜雨 「天狗塚」
...秋冷厳冬の期を迎えても尠(すこ)しも衰えず...
蘭郁二郎 「睡魔」
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