...秀でた鼻の下には...
石川啄木 「鳥影」
...恐らく此の点に於ては世界に秀でたる国であらうと思ふのです...
井上準之助 「最近欧米に於ける財政経済事情」
...マストのように高く秀でたマツ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...智慮に於てもミケーネー族人中に秀でたる――彼れ戰勝の光榮を今ヘクト,ルの手に讓る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...力の強い人や武芸の秀でた人が...
豊島与志雄 「蔵の二階」
...それで地方官などをしてさういふことに秀でた人を...
内藤湖南 「近代支那の文化生活」
...いなだきの秀でたる山ぞ...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...然るに総て秀でたものはアングロ・サクソンなりと言うに至っては抱腹絶倒の至りである...
新渡戸稲造 「民族優勢説の危険」
...それではお言葉に甘えて、江戸までの道中雑用拝借いたす、――路用を失った上は、乞食をしても古里の江州へ帰るところなれど、身にも世にも替えられぬ急ぎの用事で、江戸へ馳せ向うところ、我慢や対面にこだわっては、拙者一代の孝道が相立ち申さぬ――」そう言って、片手を畳の上に落した半十郎の真剣さ、少し華奢ですが、秀でた眉目も、二十七の若さと、頼もしさにハチ切れそうです...
野村胡堂 「江戸の火術」
...秀でたところを持っている...
野村胡堂 「胡堂百話」
...大垣伊右衛門というのは、それより四つ五つ若く、これは美男と言ってもいいでしょう、秀でた眉、高い鼻、少し大きいが紅い唇、謡いの地があるらしい錆(さび)を含んだ声、口上も江戸前でハキハキしております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...さてこの文才の秀でた実隆が...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...その秀でた部分が何より第一に人眼をひき...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...池野は非常に学問の出来る秀でた頭脳の持主で...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...一芸に秀でた人物必ずしも筆がたつとは限らないが...
三好達治 「棋家の文章など」
...なりの矮(ちいさ)い、骨格の秀でた、どこか陰気な煤皺(すすしわ)の寄ったような顔をしていた...
室生犀星 「天狗」
...彼らはその秀でた作物に名を刻んだ事があるでしょうか...
柳宗悦 「民藝四十年」
...写実を乗り越すほどに写実に秀でた芸術家の精神であった...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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