...」]眉の秀でた、ただその口許(くちもと)はお妙に肖(に)て、嬰児(みどりご)も懐(なつ)くべく無量の愛の含まるる...
泉鏡花 「婦系図」
...其の弁舌の秀でたる...
宇田川文海 「松の操美人の生埋」
...が、作に秀でたのは、鯛よりは鰯の生きのイイ方が旨(うま)い、牡丹よりは菜の花の方が風情(ふぜい)があるというと同じ好(す)き不好(ぶす)きを別として大抵異論はないが、人物となるとまた、古今馬琴の如く嫌われてるのは少ない...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...あの水々しい頭髪、秀でた額、凛々(りり)しい眉、涼しそうなる眼、形のいい鼻、濡れたような赤い唇、豊な頬、魅力のある耳殻――そういうものをそっくりそのまま備えた別の男があっていいものだろうか...
海野十三 「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」
...是は古今の法律の中でも立派なもので西洋の歴史の中で最も秀でた山と言はれて居る...
竹越與三郎 「日本の眞の姿」
...――特に秀でたる諸將ら槍に矢に打たれ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...手の工藝に秀でたるシドーンの人の作にして...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...このギリシア人にとって最も秀でた実践は正に「観照」なのである...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...中国人にしては珍らしい秀でた鼻筋……...
豊島与志雄 「秦の憂愁」
...その秀でた顔面には...
橋本五郎 「自殺を買う話」
...さてこの文才の秀でた実隆が...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...池野は非常に学問の出来る秀でた頭脳の持主で...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...一芸に秀でた人物必ずしも筆がたつとは限らないが...
三好達治 「棋家の文章など」
...封建時代的武勇に秀でた彼も瞬間慄然とした...
森於菟 「屍体異変」
...作に於ては秀でた民衆である...
柳宗悦 「雑器の美」
...彼らはその秀でた作物に名を刻んだ事があるでしょうか...
柳宗悦 「民藝四十年」
...大身の者の子だろう、秀でた相貌だし、着ている物もりっぱだった...
山本周五郎 「雪の上の霜」
...もっと秀でた天稟(てんぴん)を持って生れていると思っている...
吉川英治 「宮本武蔵」
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