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淺井洌 「信濃國」
...が、作に秀でたのは、鯛よりは鰯の生きのイイ方が旨(うま)い、牡丹よりは菜の花の方が風情(ふぜい)があるというと同じ好(す)き不好(ぶす)きを別として大抵異論はないが、人物となるとまた、古今馬琴の如く嫌われてるのは少ない...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...あの水々しい頭髪、秀でた額、凛々(りり)しい眉、涼しそうなる眼、形のいい鼻、濡れたような赤い唇、豊な頬、魅力のある耳殻――そういうものをそっくりそのまま備えた別の男があっていいものだろうか...
海野十三 「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」
...秀でたる鑑賞家は...
高浜虚子 「俳句への道」
...更に手藝に秀でたる女性七人贈るべし...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...斃れし友を救ふべく同じく槍に秀でたるプーリダマスは寄せ來る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...槍を飛ばすに秀でたる...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...このギリシア人にとって最も秀でた実践は正に「観照」なのである...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...例えば数学的に秀でた頭脳が必ずしも歴史的感覚に於て優れず...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...財産のある娘が知力の秀でた男を熱心に捜し回ることなどは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...いなだきの秀でたる山ぞ...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...それではお言葉に甘えて、江戸までの道中雑用拝借いたす、――路用を失った上は、乞食をしても古里の江州へ帰るところなれど、身にも世にも替えられぬ急ぎの用事で、江戸へ馳せ向うところ、我慢や対面にこだわっては、拙者一代の孝道が相立ち申さぬ――」そう言って、片手を畳の上に落した半十郎の真剣さ、少し華奢ですが、秀でた眉目も、二十七の若さと、頼もしさにハチ切れそうです...
野村胡堂 「江戸の火術」
...秀でたところを持っている...
野村胡堂 「胡堂百話」
...その秀でた顔面には...
橋本五郎 「自殺を買う話」
...――その間から並ならず秀でた額(ひたい)がおりおり全く明るい象牙色(ぞうげいろ)をして閃き現われる...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「しめしあわせ」
...秀でた眉が、心持悲しく慄えていた...
正岡容 「小説 圓朝」
...秀でた優しい額からうしろへかき上げられて...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「悩みのひととき」
...そろえた膝と小さな足――こまかいことを考えることに秀でた頭には...
室生犀星 「みずうみ」
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