...くくり頤(あご)の福々しいのに...
泉鏡花 「怨霊借用」
...つまり福々しい愛嬌のある人が客に応対して成功するものである...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...とにかく快眠ではあつた、幸福々々...
種田山頭火 「一草庵日記」
...まことに幸福々々...
種田山頭火 「松山日記」
...色白の福々しく肥(ふと)っていた幼(おさ)な顔だけが記憶に残っていた……...
徳永直 「冬枯れ」
...福々しい幼顔(おさながお)はどこにも残って居らず...
徳永直 「冬枯れ」
...シュールは西洋の老女にはよく見るような円顔(まるがお)の福々しく頬(ほお)の垂れ下った目の細い肥った女である...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...ひとつ福々の神様に祭り直して上げたいものですねえ」こんなことを口走ったのを...
中里介山 「大菩薩峠」
...大正元年十月初版福々しき身の上となるために第一には容易に腹を立てないこと...
羽仁もと子 「女中訓」
...どうして福々しい身の上にならずに終わることがありましょう...
羽仁もと子 「女中訓」
...翳りのない明るい福々とした顔をしている...
久生十蘭 「肌色の月」
...十一年前にロンドンへ来たころは福々しいくらいに肥っていたのがとげとげと痩せ...
久生十蘭 「ハムレット」
...昔は藤十郎の恵比須顔(えびすがお)と言われたくらいの肉附のいい福々しい顔が...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...福々とした顔でなにかかんがえているふうだったが...
久生十蘭 「ユモレスク」
...その福々しさがのろわしい...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...酒保や女子(おなご)どもまで福々でございます...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...福々しい六十恰好の老紳士の紋服姿で...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...言へばきりもないが、傳はる畫像をみても、あの福々しさは、どうであらう...
吉川英治 「折々の記」
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