...いたずらに生死の門に迷い禍福の道に惑うは...
井上円了 「おばけの正体」
...畢竟(ひっきょう)するに、人をしてひとたび天運のなんたるを明らかに了解せしむれば、生死の迷門も、禍福の暗路も、たやすく通過し得る道理でありますから、余はここにちょっと一口、天運のなんたるを述べようと考えます...
井上円了 「おばけの正体」
...禍(わざわい)が落ちてくるかもしれない...
海野十三 「宇宙戦隊」
...弱き者は禍なる哉...
大町桂月 「沖の小島」
...明年必ず公に禍の及ぶであろうことを告げ...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...後者の場合には惨禍と擾乱(じょうらん)を巻き起こした例がはなはだ多いようである...
寺田寅彦 「錯覚数題」
...トロイアの軍の禍もくろめる――其行く道に出で遇ふは槍の名將イドメネー...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...弱りてこゝに留るや? 何らの禍難來れるや?』 245堅甲振ふヘクトール呼吸弱りて彼にいふ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...宿の者全体に禍(わざわ)いの種を残さぬようになるから...
中里介山 「大菩薩峠」
...腐刑(ふけい)の禍(わざわい)に遭(あ)ってから八年...
中島敦 「李陵」
...即チ吾徒ニ禍スル者ト謂フモ亦タ不可ナル莫ランカ...
成島柳北 「祭活字子文」
...おたがいに禍いを浄(きよ)めようではありませんか」「それをわたしに下さい」ベアトリーチェは男が胸から取り出した小さい銀の花瓶を受け取ろうとして...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...「禍(わざわい)転じて福となすですよ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...愛は薄くてもこんな禍(わざわ)いはなかったはずであると思うと涙がこぼれて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...壺屋(つぼや)は戦禍を免れたよし聞き及びましたが...
柳宗悦 「沖縄の思い出」
...それみな貴様の悪戯がなせるお家の禍いでなくて何であろうぞ」「待て待て金吾...
吉川英治 「江戸三国志」
...禍いの根を刈るつもりで...
吉川英治 「三国志」
...本能寺常住の老僧や庫裡(くり)の僧たちは逸早く禍(わざわ)いをまぬかれた...
吉川英治 「新書太閤記」
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