...神の禍(わざはひ)を轉じて福(さいはひ)となし給へる迹(あと)は掩(おほ)ふ可からざるものあればなり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...長き年月の間に吉凶禍福の差し引きを立つれば...
井上円了 「おばけの正体」
...どてらの禍(か)をくりかえしくりかえし後悔していた...
海野十三 「蠅男」
...将来かくの如き禍(わざわい)を避けんとすれば...
大隈重信 「大戦乱後の国際平和」
...禍福を分かち、苦楽を共にするというのがそれです...
高神覚昇 「般若心経講義」
...おほいなる禍難逼るを我恐る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
... 535クロニオーンの女は怒り禍難をこゝに蒙むらす...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...而して神は人間の彼に神女を娶らしむ、されど他の神、禍を彼に加へり、彼の後、其宮中に君臨の子孫は絶えてあらざらむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...将来救い難き禍根を淳風美俗のわが国家社会に残すものとして絶対反対す」というのである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...受動的に禍惡をあきらめたる結果として歡喜の情を起すとは大に趣きを異にして居ると言はねばなりません...
朝永三十郎 「學究漫録」
...而かも一方に於ては第三の禍惡觀を取つた人であります...
朝永三十郎 「學究漫録」
...人類の大いなる禍であるところの封建制度はこの身分空間をみずからの生活をもって...
中井正一 「美学入門」
...宿の者全体に禍(わざわ)いの種を残さぬようになるから...
中里介山 「大菩薩峠」
...長期の残虐な戦禍を見ることになるかも分からない...
蜷川新 「天皇」
...転々禍の種を蒔き散らして歩いて居たのです」ここまで話して...
野村胡堂 「呪の金剛石」
...張昭が心の底から将来の禍いを恐れているのを見ると...
吉川英治 「三国志」
...尾崎一雄氏から尾崎士郎氏が旅館の不注意でガス中毒に禍(わざわ)いされたよしを聞き...
吉川英治 「随筆 新平家」
...国家の禍いとならぬ限りもありません」と...
吉川英治 「平の将門」
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