...人を殺(ころ)し財(ざい)を散(さん)ずるがごときは眼前の禍(わざわい)に過(す)ぎず...
石河幹明 「瘠我慢の説」
...この一引きがとうとうわけのわからぬ禍(わざわい)を引き起したことをすこぶる後悔した...
魯迅 井上紅梅訳 「不周山」
...受けし災禍の如きは罰として頗(すこぶ)る寛大なものであると主張したのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...それが先に云った賊は『外から』という観念に禍された為ですよ...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...夙川(しゅくがわ)の松濤(しょうとう)アパートの方は幸いに水禍(すいか)を免れたので...
谷崎潤一郎 「細雪」
...かくして彼等王のため禍難を受けて悲まむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...もろともにダナオイ族の一切の禍難を攘ふ方略を講ぜんことを善しと見る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...其ノ花鈿委レ地ノ惨禍亦深ク哀シムニ足ラザルモノ有リ...
※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]上漁史 「青塚ノ説」
...禍(わざはひ)の我が子に及ぶのを恐れたためだらう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...此禍の憂ふ可きもの多くして之を憂る人の少なきは...
福沢諭吉 「帝室論」
...先達て吾々の総理大臣が不慮の災禍を蒙つた時の...
牧野信一 「日本橋」
...先だって輪禍で死んだ三遊亭歌笑の家のすぐそばにあたろう...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...それが味方の禍いになるような愚(ぐ)は断じてしない...
吉川英治 「上杉謙信」
...つぶさに戦禍を舐(な)めたが...
吉川英治 「三国志」
...禍因(かいん)はそのまま及んでいたわけである...
吉川英治 「三国志」
...禍乱(からん)の地を正して...
吉川英治 「新書太閤記」
...禍いの根本は、もっと大きなところにあるのだから」汁講(しるこう)一燭台を持って出た...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...ここには戦争の災禍に押しつめられた...
和辻哲郎 「歌集『涌井』を読む」
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