...又救ふ可らざる禍機に陥り了れり...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...禍福院内の病客をして最楽至安の天地に遊ばしむるを得ば...
井上円了 「おばけの正体」
...大災禍は続々として彼を襲ったのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...彼は災禍(わざわい)は必ず罪の結果であるとの神学思想を以て...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...エホバが彼に災禍を下せし理由は全く消失した...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...とんだ禍の元となったのである...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...拒みし者はその罸として禍を招き...
高木敏雄 「比較神話学」
...四面に海をめぐらす大八州国(おおやしまのくに)に数千年住み着いた民族の遠い祖先からの数限りもない海の幸いと海の禍(わざわ)いとの記憶でいろどられた無始無終の絵巻物である...
寺田寅彦 「俳句の精神」
...荒び高ぶるトロイアの戰禍襲ふを防ぎ得む』しか宣んすれば一齊に諸將は之に贊し聽く...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...不意の禍難は降りけり...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...我れ禍を告ぐるためこゝに汝をおとづれず...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...そのため禍をこうむられたのである...
蜷川新 「天皇」
...福を轉じて禍とする縁起の惡い聖母を描いた「黒衣聖母」はメリメの「イルのヴイナス」を...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...高慢と好奇とは我々の霊魂の二つの禍である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...禍いは去った、これですっかり終った、という安堵感(あんどかん)と、あの方がいかにも哀れに思えたからである...
山本周五郎 「やぶからし」
...彼の奇禍(きか)は世上に大きな波紋を投げた...
吉川英治 「黒田如水」
...天下ヲ禍乱(クワラン)ニ投ジタル逆謀ノ首魁(シユクワイ)タリシ事...
吉川英治 「私本太平記」
...つくづく戦国の火の禍(わざわ)いが嘆じられるばかりであったものです...
吉川英治 「宮本武蔵」
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