...又救ふ可らざる禍機に陥り了れり...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...神の禍(わざはひ)を轉じて福(さいはひ)となし給へる迹(あと)は掩(おほ)ふ可からざるものあればなり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...何様(どん)な奇禍を買ッたか知れなかッたが」と言へり...
石井研堂 「東京市騒擾中の釣」
...九 哈爾賓行二葉亭独特の実業論・女郎屋論・哈爾賓の生活及び奇禍が...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...然(しか)らばこのたびの大戦の惨禍を経験して...
大隈重信 「永久平和の先決問題」
...吾人の家庭と社会とに屡(しばしば)不測の惨禍を起して其調和を失うことを免れず...
関寛 「関牧塲創業記事」
...禍のはじまりを避けるのがいちばんである...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...禍(か)を降(くだ)し妖(よう)をなし...
田中貢太郎 「牡丹燈籠 牡丹燈記」
...而かも一方に於ては第三の禍惡觀を取つた人であります...
朝永三十郎 「學究漫録」
...「禍になるなんてことがあるものですか...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...後の世の幸福のもとになるからであります」「なぜ禍が後の世の幸福となりますの?」孤児の問いは切実である...
永井隆 「この子を残して」
...そして現代においてはベートーヴェンが音楽に禍を為すということはそこから起こる...
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン Ludwig van Beethoven 片山敏彦訳 「ベートーヴェンの生涯」
...いっそ今のうち二人を討ち果たして一切の禍根を除こうと決心してやってきたからである)...
正岡容 「我が圓朝研究」
...あなた方に禍を及ぼすものが忍び込む事のないようにしています...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...ともかく戦禍のため一家全滅された由を聞きます...
柳宗悦 「沖縄の思い出」
...「亡き主膳どのは禍根がどこにあるのか...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...不時の禍いを招く因(もと)とならぬ限りではありませんからな」「……うむ...
吉川英治 「三国志」
...あれほど年久しく禍(わざわ)いとなったことを思うと...
吉川英治 「新書太閤記」
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