...いまの祠(ほこら)は……だけれど...
泉鏡花 「絵本の春」
...眼疾と遷祠(せんし)とはもとよりなんらの関係のないのに...
井上円了 「おばけの正体」
...彼は祠の中へはいあがって...
海野十三 「少年探偵長」
...經津主命を祀れる香取祠と相對立して...
大町桂月 「鹿島詣」
...私の守り本尊の這入っている観音の祠(ほこら)(これは前におはなしした観音です)の中へ入れて飾って置きました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...それから八幡祠の境内で逢った女以外の女は...
田中貢太郎 「春心」
...お諏訪様の祠を抱くようにして立った榎の古木はすぐであった...
田中貢太郎 「放生津物語」
...関翁は此坂の上に小祠(しょうし)を建(た)てゝ斃死(へいし)した牛馬の霊(れい)を祭(まつ)るつもりで居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...満願稲荷(まんがんいなり)とかいた祠(ほこら)があって...
永井荷風 「寺じまの記」
...私は淫祠を好む...
永井荷風 「日和下駄」
...苔むした祠は、世人からは棄てられた形であるが、なお名も無き民の心の底に生きている祠である...
中谷宇吉郎 「詩人への註文」
...其の邊に辨財天の祠があつたといふ話であつたが今はないといふので...
沼井鐵太郎 「黒岩山を探る」
...馬頭観音の祠の傍らで斯んな靴を拾つたと云つて彼女の銀色の片々の舞踏靴を渡すのです...
牧野信一 「女優」
...赤松の下に小さな祠のある丘の頂上に達すると...
牧野信一 「ダイアナの馬」
...安藤坂牛天神の境内には貧乏神を祀つた淫祠があつたと嘗て私はこの辺に住した安藤鶴夫君から聞かされたことがある...
正岡容 「巣鴨菊」
...例せば医神アスクレピオスの諸祠の神蛇...
南方熊楠 「十二支考」
...その人間が逆にことごとく猴の祠堂を奪うてこの堂一つを残したらしいと言った...
南方熊楠 「十二支考」
...山神の祠(ほこら)の縁に...
吉川英治 「宮本武蔵」
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