...まるでそれが永久に成功しない事でも祈るような冷酷な眼で眺(なが)めていた...
芥川龍之介 「蜜柑」
...悔に、願に、祈に、思出に、望に、欲に滿ちたり……われとわが求むる所を知らず、われとわが誰なるをも知らず、散亂し、變化し、樣樣に分裂したるを感ず...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...予審判事――氏が一日も早く私を喚問して呉れることを祈るばかりである...
江戸川乱歩 「一枚の切符」
...食前の祈祷10・17(夕)仏教信者は食事をする時...
薄田泣菫 「茶話」
...そこで彼(かれ)は熱心(ねっしん)に伏拝(ふくはい)して涙(なみだ)を流(なが)して祈祷(きとう)する...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...どうか息災でいておくんなさりまし! それにおまえ様のことを祈っておる者は大ぜいありますだで...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...「お祈(いの)りをしてあげましょう」僧正(そうじょう)は紫(むらさき)の衣(ころも)をきました...
豊島与志雄 「活人形」
...たゞ無事を祈るだけで...
豊島与志雄 「北極のアムンセン」
...その中にいないように祈っていた...
直木三十五 「南国太平記」
...そぞろ何かに祈り...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...祈祷師、田口の親爺さんは、縁側に腰を下ろして、私の次兄に話しかけてゐた...
原民喜 「小さな村」
...その眼は祈りを含んだ眼だらうか...
原民喜 「火の唇」
...彼はその子供たちが、それぞれ武器に訴えて誰が父の国を継ぐべきかを彼ら同士の間で決するようにと、神に祈った...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...この大きな総国(そうこく)の祈願を機会として...
柳田国男 「母の手毬歌」
...熊野のお札と御幣とを中に立てて山伏が演ずる純乎(じゅんこ)たる祈祷の式であった...
柳田国男 「雪国の春」
...神に祈る心根を」「ですから...
吉川英治 「大岡越前」
...卿(けい)らまたつつがなく此処に来らんことを祈る」と...
吉川英治 「三国志」
...弥作はそう祈るほど...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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