...二台の人力車はその間に磯臭い墓地の外へ通りかかつた...
芥川龍之介 「或阿呆の一生」
...磯臭い水草や五味(ごみ)のからんだ乱杭(らんぐい)の間に漂っていた...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...磯臭い水草や五味のからんだ乱杭の間に漂つてゐた...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...磯臭い匂のしたことを思い出した...
芥川龍之介 「本所両国」
...今まで徳さんの息子が着ていた磯臭いボロ布子(ぬのこ)を身につけると...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...革質の袋のなかに磯臭い垢がはひつてゐる...
中勘助 「銀の匙」
...やや暫くの間は口をも付けずに唯(ただ)恍惚として荒海の磯臭い薫(かお)りをのみかいでいた...
永井荷風 「妾宅」
...しかしわたくしは橋の欄干に身を倚(よ)せ、見えぬながらも水の流れを見ようとした時、風というよりも頬(ほほ)に触(ふ)れる空気の動揺と、磯臭い匂と、また前方には一点の燈影(とうえい)も見えない事、それらによって、陸地は近くに尽きて海になっているらしい事を感じたのである...
永井荷風 「放水路」
...私は磯臭い蒲団にもぐり込むと...
林芙美子 「新版 放浪記」
...私は磯臭い蒲団にもぐり込むと...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...磯臭いものを感じさせたが...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
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