...――磯浜へ上って来て...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...磯浜(いそはま)かけて風騒ぎ波おとなふがごと...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...あの磯浜の砂粒にもたとふべき小さな種子にもせよ...
薄田泣菫 「独楽園」
...磯浜の方へ――右手は低い土堤(どて)であった...
直木三十五 「南国太平記」
...磯浜の反射炉、大砲、紡績機、硝子製造、これら悉く、財力と、智力と、衆力と、決して、わし一人の力で出来たものではない...
直木三十五 「南国太平記」
...才助が、その後姿へ「もう、お前らは、対手にしないぞ」「相手は、天下だ」「徳川だ」「異国だ」立っている堀の石垣の上から、鹿児島の町は、磯浜の方へ、低く、充満して、連なっていた...
直木三十五 「南国太平記」
...左の方には、同じように石垣際に、一かたまりとなって、内部へ入れない軽輩が――それから、その人々の心の中には、斉彬の心が、いっぱいに――吉之助は、磯浜を見、右を見、左を見て、赤い眼に、又涙をためた...
直木三十五 「南国太平記」
...軽輩の総ては、同じ心で、磯浜を、桜島を眺めていた...
直木三十五 「南国太平記」
...磯浜にあった紡績工場は...
直木三十五 「南国太平記」
...そして、下級の士は、磯浜の堤の中に、沈黙している、その反射炉から生れてきた大砲を、撫でながら、或る者は、泣き、或る者は憤り、或る者は、叫んでいた...
直木三十五 「南国太平記」
...常陸(ひたち)の磯浜の海岸から...
中里介山 「大菩薩峠」
...松万(まつまん)と共に磯浜に行...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...かれはその日磯浜(いそはま)という町で宿をとった...
山本周五郎 「新潮記」
...裏一帯は磯浜なので...
吉川英治 「私本太平記」
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