...大磧を西北にさし...
鵜殿正雄 「穂高岳槍ヶ岳縦走記」
...海軍の兵隊が磧(かわら)で何人も...
梅崎春生 「日の果て」
...下流の幅ひろく沙磧大なるとは違ひ...
大町桂月 「梅の吉野村」
...偉大なる玉川の砂磧を見下ろして...
大町桂月 「東京の近郊」
...四條の磧(かわら)にまだ川床が殘つてゐて枝豆賣の赤い提灯が篝火の中を縫つて歩く八月の末であつた...
高濱虚子 「俳諧師」
...河向ふの磧(かはら)で遊んでゐる町の子達は...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...思わぬ所でこの恐ろしい「死骸の磧(かわら)」を見なければならなかったのである...
寺田寅彦 「柿の種」
...この南磧の涼みに出かけた...
寺田寅彦 「涼味数題」
...玉川の磧(かわら)の人無き所に跪(ひざまず)いて...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...その間に舟人等は磧に下りて提燈のあかりで渚の石を探りながら二三十疋の河鹿を捕へて帰つて来た...
中村憲吉 「三次の鵜飼」
...小屋の直下から谷は磧を失つて兩岸は岸壁聳え...
沼井鐵太郎 「黒岩山を探る」
...市街(まち)はづれの静かな磧に向つて建てられてゐた...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...まるでごんどう鯨でも扱うように襟を掴んでズルズルと磧(かわら)へ引きあげる...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...むかし豆腐川が流れていた涸谷(かれたに)の磧に出た...
久生十蘭 「春の山」
...だのにりっぱな道が尽きて磧に下りついたころには...
細井吉造 「二つの松川」
...蛇がその磧(すなはら)一面に群居し...
南方熊楠 「十二支考」
...上流の磧(かわら)の草むらが茜に焦げ出して...
室生犀星 「幼年時代」
...こうして磧の夜霜から...
吉川英治 「松のや露八」
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