...殊に勿体(もったい)ない気のするのは磔木の上からお叫びになったジェズスの最後のおん言葉です...
芥川龍之介 「おしの」
...その悪漢も日ならず村はずれの松並木の下で磔殺(たくさつ)せられた...
田中貢太郎 「地獄の使」
...窓際の壁には磔刑前後の基督の事蹟が版畫になつて掛けられてゐた...
「修道院の秋」
...その時、「待って下さい、違った人が一人交りました、あの人を助けて下さい」何(ど)う潜りこんだか、竹矢来を越えて飛込んだ一人の美女、五十基の磔柱の、まだ火を掛けない最後の一本に縋りつくと、髪を振り乱して、かき口説くのでした...
野村胡堂 「十字架観音」
...主殺しは磔刑(はりつけ)だ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...私は磔刑(はりつけ)になるのを覺悟の前で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――でも臆病な私は磔刑柱が眼の前にチラ付いて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...刺し殺された上磔刑にされているとは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...本来ならば磔刑(はりつけ)にもなるべきところ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...磔刑柱(はりつけばしら)を背負はされるぜ」「それは大丈夫で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...これで突かれちや――」「磔刑(はりつけ)をされるやうなもので」平次が憚かつて言はなかつたことを...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お前は磔刑柱の似合いそうな顔じゃない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...……いよいよ磔刑獄門(はりつけごくもん)ときまったところ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...亡者の磔(はりつけ)につかふ釘を鍛(う)つ悪魔そつくりに...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...急ぎ捕えて罪定まり皆磔殺(たくさつ)された...
南方熊楠 「十二支考」
...磔でも火焙りでもいい...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...磔刑(はりつけ)か」「いうな」伝右衛門は...
吉川英治 「べんがら炬燵」
...そしていま月夜野橋の架つてゐるツイ下の川原で磔刑に處せられた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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