...洵に稀有の大磐石也...
大町桂月 「十和田湖」
...木斛(もっこく)なぞいう常磐木(ときわぎ)の葉が蝋細工のように輝く...
永井荷風 「写況雑記」
...待合の富士見町にあるもの菊の家、梅月、寿鶴(後に相模家)、常磐木、寿々村の如き今なほ僕の記憶するところなり...
永井荷風 「桑中喜語」
...寒水が磐(いわお)の上を走るような声でありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...土を穿(うが)ち石を裂いて深く地磐に食い入るのみか...
夏目漱石 「虞美人草」
...常磐線の寒駅から田圃(たんぼ)道を一里ばかり...
野村胡堂 「古城の真昼」
...実際は幕権大磐石時代に淵源する水戸学の尊王と徳川家祖法の鎖国とが...
服部之総 「尊攘戦略史」
...榊磐彦来り、鉄道病院へ連れてって呉れる、耳鼻科で診て貰ふ、別に手当の要なしとあって安心する...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...大槻磐渓(ばんけい)先生が初めて作られた訳語であるということである...
穂積陳重 「法窓夜話」
...五山の言(こと)は磐谷(はんこく)の大父(たいふ)まで溯つてゐて...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...」空阿は磐である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...昔から磐城の国の相馬焼(そうまやき)は有名でありました...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...鹿盛衰記玉椿の常磐に緑にして...
柳田国男 「雪国の春」
...ちょうど対岸の岩磐(いわ)にまでとどいている...
吉川英治 「親鸞」
...だから古典平家の序章にはいるまでに「新・平家物語」では「ちげぐさの巻」「九重の巻」「ほげんの巻」「六波羅行幸の巻」「常磐木の巻」と古典にない部類が加えられ「石船の巻」や「みちのくの巻」以外に...
吉川英治 「随筆 新平家」
...揺るるたびに、前御簾の裂け目から、常磐の白い顔や、その膝にとり縋(すが)っている子達の姿がちらと見えた...
吉川英治 「源頼朝」
...「…………」常磐は眼をふさいでいた...
吉川英治 「源頼朝」
...その常磐は近頃、獄から下げられて、七条(じょう)朱雀(すざく)あたりの小館に、母や子どもらと共に無事にいる...
吉川英治 「源頼朝」
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