...後者を選ばずにゐられないのは俺の性格の中に確固たる客觀性があるからである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...と医師が確固たる断定を下したのだった...
大阪圭吉 「銀座幽霊」
...倫理学の確固たる基が定まるのであろう...
丘浅次郎 「動物界における善と悪」
...まじめな確固たる調子でアリョーシャが言った...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...自信にみちた荘重な確固たる目つきに...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...さほど確固たる決意があるわけではない...
豊島与志雄 「憑きもの」
...自分は過去であるゆえに確固たる根を持っていると信じた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...最も確固たる徳操も乱されるものである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...芸術分野に確固たる地歩を占めたけれど...
中井正一 「美学入門」
...江戸時代の文化には儒教並(ならび)に仏教の根拠あり西洋諸国近世の新文化にはまた宗教及び哲学の根拠頗(すこぶ)る確固たるものあり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...確固たる信仰に生き...
永井隆 「長崎の鐘」
...確固たるものの如く...
中原中也 「早春散歩」
...別に確固たる理由はないが...
中谷宇吉郎 「簪を挿した蛇」
...ところが『ガリヴァ旅行記』に於ては小人島も巨人島も私の信ずる所によれば地球の表面に確固たる地域(ちゐき)を占め...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...彼は、一言々々を明瞭に、穩(おだ)やかに、確固たる調子で、しかし大聲ではなく續けて云つた――「それはたゞ前の結婚といふことに在るのです...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...最近の人口実測という確固たる立脚点があるのであるから...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...そこにはもう形式的模倣や知識的模倣として斥け難い確固たる心生活の事実が許されるであろう...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...むしろ確固たる冷徹を持する...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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