...後者を選ばずにゐられないのは俺の性格の中に確固たる客觀性があるからである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...それがますます繰返されることによって社会にはおのずから確固たる信念が始めて保持されるに至るであろうからである...
石原純 「社会事情と科学的精神」
...けれどもそれは必ずしも私が確固たる反戦の信念を持ちつづけたためではなく...
伊丹万作 「戦争責任者の問題」
...と医師が確固たる断定を下したのだった...
大阪圭吉 「銀座幽霊」
...精神に確固たる自信が無く...
太宰治 「花吹雪」
...これらの根據が十分に確固たるものであるかどうかを檢べてみよう...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...何か確固たる目標を見据えることもなく...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...もはや確固たる信念でことをなしてはいない...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...確固たる信念よりもむしろ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...陽(活性のある、確固たる原理、原始的な暖かさ、光)はふつう天によって代表され、陰(受身的、否定的原理、本来の湿度、暗さ)は地により代表される...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...現象にひきずり廻されない確固たる立場にとくべつ感心するものです...
原民喜 「ある手紙」
...ところが『ガリヴァ旅行記』に於ては小人島も巨人島も私の信ずる所によれば地球の表面に確固たる地域(ちゐき)を占め...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...次の幕はワンダワースで上演でしょう」「警部補は確固たる計画をお持ちで?」とベリントン大佐が尋ねた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...却つてそれが前よりもずつと確固たる基礎を得たと感ずるであらう...
牧野信一 「ユリイカ・独言」
...確固たる結果を示すであらうことを我々は理解しなければならない...
槇本楠郎 「プロレタリア童謠の活用に關する覺書」
...シュムボルはそれだからミュトロギーにおいて確固たる位置を占める...
三木清 「ゲーテに於ける自然と歴史」
...それがその生成の瞬間に於て既に自己自身の確固たる存立性をもち...
三木清 「歴史哲學」
...そこにはもう形式的模倣や知識的模倣として斥け難い確固たる心生活の事実が許されるであろう...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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